2004年にはじまって以来、
23年間休まずにつづけてきた、
「ほぼ日の怪談」。

その怪談の数、現在、「953本」。

いまこの文章を書いている
二代目「ほぼ日の怪談」担当サノは、
「953本」という数字に気づいた瞬間、
日本中どこを探したって見つからない気がする、
この、素朴で、だからこそ恐ろしい
「ほぼ1000篇の傑作選」を、
YouTube、Spotify、TikTokなど、
令和を生きる人々がたくさん通っている場所に、
ばばーーんとお披露目させてみたくなってしまった。

ということで、
これまでの全953篇の怪談を全て、
「音声化」するプロジェクトをはじめようと思う。

思い立ったが吉日、
「ぼくが毎週1時間音読していけば、
9か月半ほどで953本全篇収録できる計算です。
永田さん、やらせてください」と真顔で話しに行き、
当然、真顔の永田さんに、「やめなさい」と言われた。

効率が悪すぎるからである。当たり前である。
少し考えればわかる話である。頑張れサノ、考えろ。

しかし諦めが悪いサノ、
科学技術の力で魔法のように
アイディアを叶えてくれるチーム、
「サイエンス・マジック部」に相談に行く。
初代担当・りかさんの声を学習した「AIりかす」を生み出し、
953本の怪談を音声化することはできないかと
真顔で話しに行ったサノに、
サイエンス・マジック部部長、清木さんは真顔で答えた。

「余裕です」

こうして狂気の「954本音声化プロジェクト」がはじまった。
「余裕です」と言っても、
これは十中八九、サノの背中を押すために言ってくれた、
清木さんのやさしさだ。
実際にかかる作業は決して「余裕」などではない。

今日からサノとサイエンス・マジック部は、
953篇の怪談を、順次「音声コンテンツ」化していく。

YouTubeなのか、Spotifyなのか、TikTokなのか、
どんな場所に、どんなかたちで、
どんなペースでコンテンツになっていくのかは、
これから決まっていくと思う。
一つだけ、間違いなくお約束しておきたいのは、
我々は「これまで掲載した全ての怪談」を、
ひとつ残らず音声化する。
ここは、揺るぎなく決意している所存である。

なお、「声役」がひとりだけだと
耳がゲシュタルト崩壊してしまう可能性があるため、
今回のプロジェクトでは「AIりかす」に加え、
毎週「プレイバックほぼ日」でお届けしている
山下さんの声から、「AI山下」を生み出すことに決めた。

「AIりかす」、そして「AI山下」。

いつ終わるかわからないが、
このプロジェクトは今日からはじまる。

公開されていくコンテンツは、
順次この場所に格納していこうと思う。
来年の怪談がはじまるまでには、
全ての怪談が「聴ける」ようになっていますように。

それではどうぞ、気長にお見守りくださいませ。

「音声化プロジェクト」について発表した
生配信はこちらからご覧いただけます‥‥
(「忘れがたい怪談4篇」の朗読もあるヨ)