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今日はお集りいただきまして、ありがとうございます。
「ほぼ日」では、
天久さんは、「味写」の連載をしていただいていますし、
カツキさんは、岡本太郎周りで、
色々お世話になっております。
たのしい、おしゃべりをよろしくおねがいします!
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ふたり |
よろしくおねがいしますー。 |
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おふたりの共著である本『バカドリル』が、
新しくなって、『新しいバカドリル』として、
出るんですよね。 |
タナカ |
そうなんだよね。
すみませんねぇ。
ほんとにー、もうね、
ほぼ日さんには
おんぶに抱っこだからね。 |
── |
何をおっしゃる。とんでもない(笑)。 |
タナカ |
もうね、
世話にしかなりたくない。
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── |
世話したくないんだ(笑)。
カツキ節飛ばしますねー。 |
天久 |
(笑)。 |
── |
まずは、『バカドリル』って、そもそもどういうものか?
書籍は、長いあいだ愛されていて、
わたしも中学生の時に初めて読んでから、
大好きでありまして。
影響受けた人は、数知れず。
なのですが、知らない人もまだまだいると思います。
『バカドリル』とは何ぞや?
ということを、教えていただけますでしょうか。 |
タナカ |
じゃ天久から説明してくださいよ、バツンと。
分かりやすく。(先輩風を吹かす) |
天久 |
まったく夢をかなえないゾウです(笑)。 |
── |
元々の、ターゲットはどこだったんですか? |
タナカ |
ま、それでいうたら、最初は
OL向けやったんやもんね、
最初からね。 |
天久 |
え(笑)? そうでしたっけ? |
── |
えー、嘘ー!? |
タナカ |
いやいや嘘じゃなくて。
パルコの『GOMES』というフリーペーパーに
連載してたんですよ。 |
── |
はいはい。 |
タナカ |
パルコに来るのは、ブランド品を買いに来る
OLでしたからね。 |
天久 |
バブル、まだちょっと残ってましたね。
89年ですから。 |
── |
だから、OLターゲットと言うわけですか。 |
天久 |
『GOMES』って、サブカルだったんじゃないですか? |
タナカ |
いや、それはね、
僕らがそうしたんですよ、あれ。
最初は、違ったもん。
『バカドリル』を連載する前に
連載してた人たちは、違いますよ! |
── |
じゃあ、わりと普通のファッション関係のもの
だったんですね。
「占いコーナー」があったりとか? |
タナカ |
そうです。そうです。
で、編集者がそういうのが好きだったんだよね。
最初は、気遣ってましたよ。
「OLの方が手に取るから」って言われてね。
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天久 |
じゃあそこ、僕は聞かなかったことにしてたんだ。 |
タナカ |
むしろ、天久はまだ子供だったからね、
そういうことは分かんなかったよね〜。 |
── |
また先輩風吹かせましたね(笑)。 |
タナカ |
僕は社会とね、ちゃーんと、
バランス取ろうとしてるから。
(ジェスチャーで)こうやって。
そういう役としてさ。 |
天久 |
それで、いきなりカツキさんは、
「漢字の変化するやつ」を
持って行ったんですか? |
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『バカドリル』より |
タナカ |
あれは、別にOL向けじゃないでしょ(笑)。 |
── |
うん、全然そうは見えません。
で、あのー、申し訳ないのですが、
さっきおっしゃった、
「社会とのバランス」のポーズを、
もう一度、お願いできますでしょうか‥‥。 |
タナカ |
え! そんな撮り方ないでしょ。
もう1回やれと?
だめ、だめ、そんなカメラマン。 |
── |
チャンスをください!
お願いします! |
タナカ |
初めてだよー、それ。
では、はい。
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── |
ありがとうございました。
ぜんぜん話が進まないですね。
で、OLを意識して、
漢字の成り立ちのネタを、
カツキさんが持ち込んだ。
ということでよろしいでしょうか? |
タナカ |
いや、ちょっと待って、もっと整理して言うと、
漢字の成り立ちって
変に思うかもしんないけど、
天久が最初に持ってきたネタというのが、
「チンパンジーの
ファッションカタログ」
みたいなものだったんですよ。
僕が、「それはOL、ほんま関係ないぞ」と。 |
── |
あはははは(笑)。 |
タナカ |
OLと僕らのいちばん関係してるところって
やっぱり、義務教育ですよね。
そう考えると、まだ漢字の方が共通してるでしょう。 |
── |
たしかに共通点ではあります(笑)。 |
タナカ |
昭和の、義務教育。 |
天久 |
ゆとりのない教育でしたね。 |
── |
天久さんは、OL意識なのに、
何でそれを、出しちゃったんですか? |
タナカ |
何で出したの、それ? |
天久 |
全然覚えてないですけどね。(笑) |
── |
(笑)。 |
タナカ |
覚えてないの?
三輪車に乗るサルが、チョッキみたいなの、
着させられるでしょう。なぜかウェスタン調の。
でも当時はブランドブームだったから
もっと幅広いオシャレをさせましょうって。 |
── |
で、結局それは‥‥? |
タナカ |
うん。それ、ない。 |
天久 |
‥‥今も、まったく同じことをやってますね。
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タナカ |
今、ようやくそっち行ってるね。
サルのチョッキのほうに。 |
── |
天久さんは、早かったんですね。 |
天久 |
いやいや。
でも今回の『新しいバカドリル』には
「犬に下着を着せましょう」
ってネタ書きましたからね。
犬だってイヤでしょう。肛門丸出しは(笑)。 |
タナカ |
早過ぎたんだよね。
今、よーやく好きなことができるようになったんやな、
天ちゃんはね? |
── |
あの、バランスが。 |
タナカ |
そう、バランスがね。 |
天久 |
絶妙ですね(笑)。
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(続きます!) |