| 『気仙沼さんま寄席』チケット発売(2月17日)
 ・いよいよ、『気仙沼さんま寄席』のチケット発売です。
 ぼくらの生活圏の東京でイベントをやるのと、
 それなりに遠い気仙沼でやるのとでは、
 ほんとうにもう、勝手がちがいます。
 メールや電話という文明の利器はありますが、
 急所急所では、現地での打ち合せや下見が必要です。
 東京から日帰りするには、早朝の出発で夜中の帰りです。
 複数の予定をこなすためには、宿泊が必要です。
 ‥‥ということは、打ち合せでの「距離感」は、
 落語会にきていただく観客席の方々にも、
 そういうことをしてもらうということになります。
  1000人の方々に、この距離を超えてもらう。こりゃ、なかなか簡単なことではなさそうです。
  しかも気仙沼は、まだ、失われたものは戻っていません。鉄道のある部分の線路は錆びついているし、
 地盤沈下して冠水した地域は、まだ水びたしです。
 いっしょにこの落語会の準備をしている人たちも、
 家のなかでダウンを着ていたりしてて、
 それを笑いのタネにしてたりもしているんですけどね。
  つまり、「御立派な観光地」として、たくさんのお客さまを迎え入れるなんてことは、
 ほんとうは、かなりむつかしいことなんです。
 ホテルの壁にひびが入っていたりしても、
 驚かないような人じゃないと、
 文句を言いたくなるかもしれません。
 おそらく不備なことは、かなりあると予想してます。
 
 それでも、「気仙沼に来てください」なんです。
 志の輔さんたちの落語を楽しむということで、
 観光バスがやってきてくれる。
 いつもの道を、工事の人やボランティアの人じゃなく、
 「遊びにきてくれた人」が歩いている。
 「落語、よかったねぇ」「さんま、買えるねぇ」なんて、
 楽しい会話が、町のあちこちで聞こえる。
 そんな日がくるなんてどれほどうれしいことでしょうか。
 実現するのかなぁ、集まってくれるかなぁ‥‥と、
 心配しながら励ましあいながら、今日を迎えました。
 今日も、「ほぼ日」に来てくれてありがとうございます。その日、気仙沼に来てくれるのも、たのしみにしています。
 |