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「ほぼ日手帳2002」「ほぼ日手帳2003」の |
*「ほぼ日手帳2004」のご注文は、 日本の職人さんが見せる最高の技。 逸品です! 革バージョンの「ほぼ日手帳」。 9月29日(月曜日)からはじまった 「ほぼ日手帳2004」の販売も、 もう週末になりました。 このお休みに、ゆっくり考えて どのカバーを注文するかなど、 決めてくださったら、うれしいです! さて、本日は、 「ほぼ日手帳2004」の革バージョンを作ってくださる 「高級革職人」の菅原孝さんに取材させていただきました。 さまざまな工程を実際に見せていただきながら、 そのいたるところに生きた職人技をお伝えします! 今回初登場の革バージョンは、 写真でもごらんになれますように、 あらゆる工程が手作業です。 1枚1枚、ていねいにじっくりと作られています。 ●職人の技と経験が生きた革バージョン 今回、「ほぼ日手帳2004」の 革カバーを作ってくださるのは、 浅草の伝統工芸品を扱う革職人の三代目、菅原孝さんです。 菅原さんは、ひとことで言うと、 「自分に妥協を許さない」職人さん気質のお人です。 でも、ふだんは、奥さんと娘さんたちと 楽しそうに話していたり、 とってもやさしいお父さんなんですよ。 ![]() 菅原さんが専門に扱うのは、 手帳やブックカバーをはじめ、 財布や、キーケースやカードケースなどの小物類です。 革の職人さんの世界では、 1人の人が、小物から鞄から何から何まで作るのではなく、 小物を扱う職人さんは、「小物に適した職人技」を、 鞄を作る職人さんは、「鞄に適した職人技」を、 靴を作る職人さんは、「靴に適した職人技」を活かして、 それぞれの専門の革製品を作っているそうです。 今回作る手帳カバーは、菅原さんをはじめとして、 手帳などの小物を専門に取り扱う職人さんだけが持つ、 細部にわたった、きめ細やかな職人技が いたるところで、見られます。 180度パタンと開く、 「ほぼ日手帳2004」の大事な特長を守りながら、 革の持つ、手触りや風合いを大切にするために、 素材えらびから、作り方にいたるまで、 「ほぼ日手帳2004」に最も適した方法をちゃんと選んで、 じっくりと作り込んでくださいます。 まずは、素材えらび。 革と言っても、今回使用する「牛革」からはじまって、 「豚革」「鰐革」「馬革」 「オーストリッチ(ダチョウの革)」と種類は とってもたくさんあります。 その中でも、今回「牛革」を選んだ大きな理由は、 「ほぼ日手帳は、本体そのものが堅いものであるから、 革そのものは、手帳本体をやさしく包み込むように、 やわらくて、手になじみやすいように。」 ということからでした。 さらに、動物の「皮」をそのまま乾燥させると ガチガチに硬くなってしまうため、 植物性の成分を浸透させて、 “なめし”という加工を施して、 動物の皮を腐りにくく、柔軟に変化させるんです。 ![]() よく見ると、牛の形をしていますよね。 この状態から、手帳カバーに使用できるところを、 裁断していきます。 この“なめし”という作業を終えたところで、 『皮』から『革』というふうに記し方が変わるのですが、 この“なめし”方にも、 「ほぼ日手帳2004」ならではの工夫をほどこし、 硬すぎず、やわらかすぎず、 風合いのある絶妙な仕上がりを実現させました。 そして、こうした加工を施したら、 いよいよ手帳カバーを 実際に作り上げていく工程に入ります。 <革漉き> ![]() 縁の部分を漉いて、美しく仕上げます。 実際に、各パーツを組み合わせて、 縫製するときに作業をしやすくするために、 それぞれの用途に合わせて厚さが変わるように、 革を漉きます。 また、この革漉きをすることによって、 最終的な仕上がりが美しくなるんです。 今回の手帳カバーには、縁をくるむときに やわらかく、やさしく包みこめるように、 縁のところだけを漉いた 「コバ漉き」という手法が用いられています。 <型押し> 外側のカバーに入った “HOBOロゴ+ONLY IS NOT LONELY”という ロゴが刻まれた真鍮の型を熱して 型を押していきます。 今回、使われている、真鍮の型も、 もちろん、手作りです。 職人さんが、彫刻のように、 一文字ずつ手で彫っていった、 “手彫りの真鍮の型”が使用されています。 ![]() また、実際に、型も、 手で1枚1枚のカバーに押していきます。 これは、機械で自動的にできる作業なのですが、 革は、繊維が不ぞろいで、 場所によってデコボコしたりするため、 手で押すことによって、自分で手ごたえを感じながら、 その都度、押す加減を変えています。 そうすることによって、 微妙な圧が肌で感じられ、 革それぞれの繊維の違いによる型押しのムラを 手で補正することができるんです。 ![]() 一番きれいにロゴが出るように、 1枚1枚、ていねいに、型を押していきます。 <仕立て、縫製> 裁断、漉き、型押しと、それぞれに必要な工程を経て、 部材がそろったら、最後に仕立てと縫製をしていきます。 この仕立てと縫製でも、日本の職人さんだけができる 美しい表現がいたるところで見られます。 ★へり返し ![]() へり返し 今回の「ほぼ日手帳2004」は、 2枚の革を重ね合わせ、一方のへりを他方の上に くるみこむように接着する 「へり返し」という接合方法が用いられています。 縁どりを「へり返し」にすることによって、 より上品で、やさしい風合いが出ます。 ![]() ★きざみ ![]() きざみ 4隅は、きざみと言われる、 日本の職人さんだけに見られる 特別な処理がされています。 金属のヘラを使って、革をよせて、 美しく、仕上げます。 ![]() ★念引き ![]() カード入れや大きなポケットの入り口の部分に、 「念コテ」と呼ばれる100度近く熱を持ったコテで、 1本1本、線を入れていくのが 「念引き」という作業です。 この作業のことを、職人さんたちの世界では、 「念を入れる。」というそうです。 その名のとおり、じっくりとていねいに 念を押すように、 ゆっくりと1本1本線を引いていきます。 こうした作業を経て、 最終的に、各パーツを縫い合わせて、 革の手帳カバーが完成します! ![]() でき上がった革のカバーを、 菅原さんは、まるで、お父さんが自分の子供を見るように、 ほんとうにうれしそうに、やさしく眺めているんです。 その姿を見たとき、これだけ、手間をかけて、 1枚1枚作っている人だからこそ、 こういう表情ができるんだなあと思いました。 実際に、お手に取っていただいたときに、 そのていねいで、美しい仕上がりを 堪能していただけると思いますよ! 楽しみに、していてくださいね!! 「ほぼ日手帳2004」の販売は、 10月6日(月)夕方17時までです。 どうぞ、この週末に、 じっくり検討してくださいね! *「ほぼ日手帳2004」のご注文は、 こちらのページからおねがいします。 |
2003-10-04-SAT
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