ほら! みてくださいよ!
‥‥いや、めがねをかけていない様子ではなく。
これはこまかい作業のために眼鏡をはずして
老眼と闘った果ての姿にすぎません。
よくみてください!
‥‥いや、鼻の横の赤い点ではなく。
これはいつもかけている眼鏡の
鼻に当たる部分が皮膚にのこした
哀愁の痕のようなものにすぎません。
注目するべきは、その上です、ほら、白いヤツ! ね!
帽子ですよ、BO・U・SI!
布の帽子ができてませんか!?
できてますよ。
すごいことですよ。
すでにこれは、いわゆるハンチング帽です。
でも、ハンチングにしては、
じゃーっかん前の部分が短いような‥‥
いいや! これがこの帽子の個性。
これで、いいのです。
前回も意気揚々とおしらせしましたが、
あいかわらず順調に進んでおります。
いちはやく、スレキを縫うステップにとりかかりました。
スソ先生の教え通りに、
縫うべきところをマチ針でおさえて、
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じっくりと縫っていきます。
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しかし、あれですね、
小学校で教わったことというのは、
これ、わりと残っているものなんですね。
「なみ縫い」は、ほんとに家庭科の授業以来なのに、
なんとなく手がそれを覚えていたんです。
チクチクチクと何針か縫ってから、
キュッと布をのばす動作とか、しぜんと出てきました。
思ったよりも、きれいに縫えたと思うんです。
ほらね。
うさぎの、くちのところも。
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おもてからみると。
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ね?
ま、ずいぶん針は指に刺さりましたけれど。
ちなみに、この写真は深夜12時過ぎに撮ったものです。
仕事終わりに、ちょっとだけ縫ってみる?
と、茂木直子さんと縫いはじめ、気づけばその時刻。
終電、アウト。
どうせ始発を待つなら縫いながら待ちましょう、
とうことで、ここまでできた次第。
夜なべで針仕事、たのしいものです。週末でしたし。
ところで、女子の洋裁力というのはやはりすごいですね。
こちらがカタツムリのスピードで縫っているうちに、
直子ちゃんは、ぐんぐん縫って、
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ここまでできちゃいました。
すごぉ〜い!
直子ちゃん、こんなに洋裁ができたんですね。
‥‥おもしろい意外!!
そして、数日後、
生徒みんなで集まって、このステップの続きをやりました。
とはいえぼくは、耳をつけるだけ。
すくない作業をじっくりと、すすめて‥‥
できた!
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いいのではぁ〜?!
かぶった感じはどんな具合でしょう?
ちょっと、誰かに‥‥
武井さん武井さん、これ、かぶってみてもらえます?
あ、ありがとうございます。よいしょ‥‥
いやあの‥‥あぁ。踊らなくてもいいのに。
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‥‥あれ?
やっぱりハンチングとしては前が短いような‥‥
いいや! いや! それはヨシとしましょうか!
これで、いいのですよ!
これこそが、この帽子の個性なのですからっ!!
(思い上がりと自己を正当化するためのいつわりが、
いよいよ次回、白日の下に! お楽しみに!)
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スソ先生のアドバイス
ていねいにすすみましたね。
ここで、これだけこまかく縫っておくのは
とてもいいことだと思います。
帽子のシルエットについては‥‥
そのお話は、次回にしましょうか。 |
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