「手かげんしないしょうがシロップ」
「手かげんしないしょうがチップ」は、
イトイ式しょうがシロップの最新バージョンと
ほぼ同様のレシピでつくられています。
しょうが、きび砂糖、水、香辛料など、
材料の比率はすっかり同じ。
　
ちがうのは、量です。
今回の取材では、６５kgのしょうがが
シロップとチップになるまでの工程を
みせていただきました。
最初から順番に、ご紹介いたしましょう。

作業は、2011年・春にできたばかりの、
「桐島畑」さんの加工場で行われています。

もっともたいへんな作業。
水洗いしたしょうがを包丁できれいにします。
でこぼこしたしょうがをきれいにするには、
ひとつずつ手作業で、お掃除をしていくしかありません。

みんなでもくもくと、ひたすらむき続けます。

しょうがスライスを入れて‥‥。

これを順番に繰り返し、
砂糖、しょうが、砂糖、しょうが、砂糖と、
ぜんぶで５層に重ねます。
きび砂糖の量は、しょうがの重さと同量。

ベイリーフ、シナモン、クローブ、カルダモン。
すべてをネットに入れ、釜に投入します。
いちばん上の、砂糖の層へ埋め込むように。

ここまでの作業で、いちにちが終わります。
「皮をむいて、切る」
その作業がほとんどの、いちにちでした。

ひとまず、お疲れさま。
ほっと一息。

ひと晩が、経ちました。

釜のふたを開けてみると‥‥。
しょうがから、こんなに水が出ています。

「イトイ式しょうがシロップ・レシピ」の比率で
計算した量の水を加えます。

同様に、レモン果汁を加えます。

「桐島畑」さんでは、蒸気釜がつかわれています。
蒸気釜は、釜ぜんたいが二重になっていて、
そこへボイラーから送り込まれた
蒸気を流すことで加熱する仕組み。

最初は強火で加熱。
沸騰したら弱火にして、
辛み、風味が出て、
糖度が上がるまで煮込んでいきます。

煮込んでいるあいだに、ビンを洗浄します。
ひとビンずつ、しっかりと。

沸騰すると出てくる「アク」を、すくいとります。
これも、手を抜けない地道な作業です。

糖度をチェックしながら。

アクをとりつづけ。

糖度が５４.２なったら、火を止めます。
（この日は沸騰してから約３０分で止めました）

そのまますこし、冷まします。

きれいに煮あがりました。

しょうがスライスだけを取り出します。
加工場は、しょうがとスパイスの香りでいっぱいに。

しょうがの繊維やスパイスが混ざらないよう、
シロップを漉していきます。

洗浄しておいたビンに詰めます。

ここも、急がず。

ビンに詰めたシロップは、
８５℃で30分間、しっかりと煮沸します。

１ビンずつ、検品しながら。

１ビンずつ、ラベルを貼っていきます。

シロップは、これでできあがり。
そしてもうひとつ‥‥
しょうがシロップのすてきな副産物、
「しょうがチップ」のできるまでも、どうぞ！

途中で取り出したしょうがスライス。
これを少量ずつにわけて、
ちいさな鍋で火にかけ、じっくり乾かしていきます。

こげないように何度もひっくり返して
水分をとばしていくと、
スライスが黄色がかった透明になってきます。

しょうがや、火加減のちがいで、
できあがりの色や食感も微妙に変わります。

最後に「粗糖（そとう）」をまぶします。

１点ずつ、袋に詰めて。

ラベルを貼ったら‥‥完成です！

ふたつそろっての、お届けです。
どうぞよろしくお願いします。