どうして、そんなにステキな笑顔のサービスができるの?
訊いてみました。
答えが意外で、一同、あっけにとられます。
「だってみなさんの笑顔がとてもステキだから、
つられて私たちも笑顔になっちゃうんですもの」
‥‥、って。
そう、参加者の人たちに通訳します。
そんなにオレたちって、笑ってるかい‥‥?
メンバーのひとりが怪訝げにそういって、
それでみんなで互いの表情を観察しあう。
たしかに、みんなウェイトレスが近づいてくると
ニコニコします。
何か言われるとまず笑顔。
そして大きな身振りで答えて、
それにつられて彼女たちも笑顔になる。
理由がうっすらわかります。
英語が堪能ではない人たちばかり。
コミュニケーションの手段といえば、身振り手振り。
それから笑顔。
日本では、おそらく作らないような笑顔を
みんなは会話の手段にしていたのです。
それにつられてサービスをする彼女たちも
いつも以上の笑顔になって、
よい雰囲気をつくりだしていたのでしょうネ。
食事を終えてチップを渡すと、
私たちも実力以上のサービスをさせていただいたような
気持ちになりました、
ミスターグッドスマイルズ、
どうもありがとうございます‥‥、って、
まるで友達みたいになってお店を後にしたのです。
フレンドリー。
堅苦しくなく、気軽なムードでサービスをする。
そう、この章の一番最初に書きました。
ただ本当の意味はそうじゃない。
フレンドリーとは、堅苦しくなく気軽なムードで
サービスすることで、
お客様も堅苦しくなく気軽なムードになってもらうこと。
この後半部分が実は大切。
なのに、自分たちばかりがフレンドリーになろうとした。
それが日本のレストランチェーンが失敗をした原因だった。
さて、いまだにこの「フレンドリー」の意味が
うまく咬み合わなくて
へんてこりんなサービスをしちゃうお店が結構あります。
立場違いを勘違い。
来週につづきます。
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