レストランはコミュニケーションの場。
そう言われることがよくあります。
シェフは自分の作るメニューや料理で
お客様とコミュニケーションをとる。
サービスというものは、
レストランが快適な環境であるようにと、
サービススタッフとお客様の間で
とりかわされるコミュニケーション。
同じテーブルを囲む人たちの間では、
楽しい会話とステキな笑顔で
コミュニケーションがかわされて、
テーブル同士がシアワセな空気をつかって
コミュニケーションをくりひろげる。
見方を変えればレストランをたのしい場所にするために
コミュニケーションが必要であり、
レストランをたのしむためにも
コミュニケーションが必要となる。
なぜコミュニケーションが必要になるのでしょう?
理由はそこにいる人たち、
ほとんどすべての人の考えていることが違うから。
考えているコト‥‥、という言葉が曖昧ならば、
すべての人の「期待」が異なるから、
といえばいいでしょうか。
例えば、ある人は「安ければいい」と思う。
でもある人は「ちょっとぐらい高くてもいいから、
もっとおいしいものを食べたい」と思ったりする。
お客様は往々にして
「食後の時間をもっとゆっくりたのしみたい」と思うし、
その一方でお店の人は
「早く帰ってくれれば片付けができるのに」と思うもの。
コミュニケーションに大切なものは、
自分が思っていることを伝えるコトではなくて、
相手が何を考えているか、
何を伝えようとしているかを考えるコト。
つまり、イマジネーション‥‥、
想像力を発揮することだと思うのです。
メニューをみてどんな料理がでてくるんだろう。
やってきた料理をどのように食べればおいしんだろう。
この料理を自分好みにたのしむためには、
何をどのようにお願いすればいいんだろう。
その想像力を正しい方向にいざなってくれるために、
メニューブックが用意されていたり
お店の人がヒントをくれたり。
それがレストランという場所にあるコミュニケーション。
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