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									    | アフガニスタンへ出発しよう! | 
								     
								   
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							  | 声が聞こえないから | 
						     
							
								利き目をファインダーから外すと、呼吸は浅く、鼓動は早くなった。石川直樹は、シャツの襟を正すようにして、耳を澄ました。彼はいま、戦火にまみれた国の喧騒に「丸腰」で対峙している。弾幕のように放たれるアラビア語が、至近距離で交差し、頬を掠めていく。意味をとることは、一語たりとも不可能。それがわかっていながら写真家は、人々の「声」を聞くために、この国へ来た。現代は「アフガン」について声高に語るけど、彼ら自身の声は、ちいさすぎて聞こえないからだ。カブールで会った女の子は、やさしく道を教えてくれた。言葉を知らない旅人に、微笑みかけてきた。市場には、極彩色の香辛料が並んでいる。やっぱり写真家は、自分にできることを、やることにした。パシャリ。  
2011-10-24-MON 
 
									
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