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											ヨルダンへ出発しよう! 
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								食うという儀式 
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								旅する写真家は、腹が減る。無理もない。地球全体を遊び場にしている。メキシコの荒野で、土くれのような小麦粉のカタマリ。まさかのうまさ。ボリビアの青黒い空の下で、質素な豆ごはん。哲学的。エチオピアで、インジェラ。‥‥まずい、噂どおり。パキスタンでカレー、カレー、カレー。標高7200メートル・エベレストの第3キャンプで、チョコレートひとかけら。東京の居酒屋で、ハムカツとウーロンハイ。そして今、ヨルダンの片隅で、目の前の食い物をじぃっとのぞき込んでいる。パン、鶏肉、トマト。向かいには、アラブの兄さん。素手で肉をつかみ、ちぎり、口へと運んでいる。たんたんと咀嚼し、黙々と嚥下していく。まるで、何かの儀式みたいだ。石川直樹も、それに倣った。こうやって食うのが、いちばんうまいんなら。 
									2011-07-11-MON 
									 
									
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