中沢 |
東南アジアの
マレーシア、スマトラ、インドネシア、
ここはかつては、巨大な大陸がありました。
ここが、農業革命の
出発点だったんじゃないでしょうか。
東京が今のような地形になった
縄文海進期のときに、
沈んじゃいましたから、
大洪水になったみたいですね。
やっぱり四方に人が散っていってます。
で、ポリネシアに行ってた人、
日本列島に来た人、
それから西へ行った人たちっていうのが、
あきらかにいたはずですよね。
そう考えると、
今までの文明の起源の考え方は、
考えなおしていかなきゃいけないし、
それから中国のことを考えてみても、
その「スンダランド」という場所が
稲作の起源だったと考えれば、
おもしろいんです。
揚子江郊外のあたりで
文明発祥があったという
今までの考え方を
「ほんとかな」と
思ってもいいかもしれないくらい、
今まで仮説と思われたものが、
シャッフルされてる時代ですね、今は。
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糸井 |
飛行機から日本列島を見ると、
ぜんぶ緑色なんです。
植物が生い茂る条件が
あるわけですよね。
中国とかロシアでも
上を通ってるときは、
全部砂漠に近いですよね。
そう考えると、
植物がなかったら
動物のちいさいやつもない、
ちいさいやつもなければ、
その上の肉食もないっていう
食物連鎖そのものが、
根底から何もできないんですよね。
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タモリ |
食物連鎖するぶん、
思想も宗教も
違ってくると思います。
やっぱり
イスラエルとかギリシャなんか、
というのも……あ、すいません、
『いいとも!』やってて、海外は
ほとんど行ったことはないんですけども、
土地としては、やせているわけですよね。
水もしょっちゅう
出ているわけではなくて、
日本みたいに、水は
どこに行っても
いっぱい出てるところの考え方と、
それと井戸があったら
そこにみんな集中して
自分のものにしたがるという、
戦う、というところの考え方は、
違ってきますよね。
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中沢 |
うんうん。
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糸井 |
収穫物というか、
植物を中心とした考え方では、
「坊ちゃん」ですよね、アジアは。
そのいいとこの子ですよね。
「介護するよ」みたいなことですよね。
ヨーロッパでは
井戸がないぞといったら、
戦うしかない。
「オラ、生き延びるだよ」
ということですよね。
そりゃ戦争うまいですよ。
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中沢 |
そういうところから
都市の考え方が
生まれるじゃないですか。
東の端のぼくらに、
都市作れって言われても
「縄文坊ちゃん」ですからね……。
作る都市というのは、
東京みたいになるんですよ。
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糸井 |
(笑)「だらだら」ですよね。
ゆとりのある「縄文坊ちゃん」だもん。
(明日に、つづきます)
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2006-01-06-FRI |