『深夜食堂』 
  
著者:安部夜朗 
  発行:小学館  | 
 
 
 | 前向きになりたいときに読むマンガつながりで 
  『深夜食堂』はいかがでしょう? 
  新宿、花園界隈の路地裏に、名前の通り深夜0時に開店し、 
  朝の7時に閉店する定食屋さんのお話。 
   
  料理のメニューは豚汁定食一つだけですが、 
  あとはお客のリクエストに答えて 
  顔に傷あとのある、 
  何やら過去にいわくのありそうな店のマスターが 
  できるものならなんでも作ってくれます。 
   
  食べ物の出てくるマンガって大好きです。 
  それぞれに面白いんですが、 
  しかし!(全部がそうではありませんが) 
  今までこれほどシンプルなメニュー、 
  シンプルな展開、シンプルな画風で 
  ここまで引き込まれたものはなかったように思います。 
   
  「おいしそ~~!」というだけでなく、 
  不意打ちのように涙腺が一瞬キュン!っと 
  なってしまうんです。この作者さんのセンス素敵です! 
  食べることって、「食べられる」というだけで 
  ひとつ幸せなことなんだな~と改めて感じました。 
   
  そして人と一緒に食べる、人のために料理を作る、 
  ということも、つい忘れてしまうことがありますが、 
  やっぱり幸せなことなんだなあと感じました。 
   
  ある時、来客した女性が「猫まんま」を注文します。 
  白米にかつおぶしとしょうゆをかけたアレです。 
  「そんなのウチで食べればいいじゃん! 
  お金払って食べることないでしょ?」 
  なーんて言わないでください。 
   
  誰かが自分のために心を込めて作ってくれる、 
  そして食べるとき一緒にいてくれる。 
  そこなんですよ~! 
   
  (F.N) | 
 
 
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