文学つながりで図書館、 
  主人公が図書館司書ということで、 
  西炯子さんの『姉の結婚』をご紹介します。 
  東京から故郷(九州の架空の町)へ戻ってきた 
    アラフォーの主人公、岩谷ヨリ。 
    余生を静かに暮らしたいと思っている彼女のもとに 
    昔はイジメられっこで肥満児だった同級生が 
    イケメン精神科医として現れる! 
    という、恋愛が軸になったお話ですが、 
    一筋縄ではいかない状況が続きます。 
  片田舎の図書館司書として、てきぱきと仕事をこなすヨリ。 
    全てを諦め40歳目前で 
    一人で生きていく覚悟をもって故郷に戻り、 
    嫌な思いをしたくない、だから望まないと考えている彼女。 
    そんなところに、女性としての人生を楽しんでいる 
    年の離れた妹が転がりこんで、 
    いろいろ世話を焼きだしたり、 
    既婚者ながら彼女にアプローチしてくる同級生が現れたり、 
    自分の意志とは別の方向に、状況が動き始めてしまいます。 
  過去があるから慎重になる、 
    でも誰かに求められたら寄り添いたいという 
    弱い気持ちだってある、 
    けど、いい年なんだからプライドを守らないと 
    自分も納得できない、 
    というのが大人の女の複雑な女心ですね。 
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