落語家といえば、「噺家」ともいわれ、 
  「はなし」を語り、表現することを 
  「芸」にまで高めた人たちです。 
  そのつながりから、 
    今回は、話を語ることを芸にまで高める 
    まったく別のアプローチに夢中な人たちを描いたマンガ、 
    片山ユキオさんの『花もて語れ』をおすすめします。 
  なんと「朗読」のマンガ。まさかの「朗読」ですよ。 
    これがすごい。 
    「朗読マンガ」が、ものすごくたのしい。 
    「朗読」が、聞き手に伝えるイメージ、情報量のすごさ、 
    「朗読」が人を巻き込む力に、 
    ものすごい説得力を感じるんです。 
  「朗読」の様子を描きつつ、 
    「文学」を深く読み解いていく。 
    今まで意識しなかった、 
    文学者の技のすごさに気づかされます。 
  さらに絵がすごい。 
    なんていうか、すごいものがでてくるんです。 
  さらにさらにすごいのは、マンガそのものがおもしろい。 
    作者の構成がうまいのか、 
    読んでいていいように感情を転がされてしまう。 
    これがもう泣ける熱血青春人情朗読マンガなのです。 
  いま、一番押してるマンガです。 
   
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