『黄色い本』  
著者:高野文子 
発行:講談社 | 
    高野文子さんの『黄色い本』をお薦めします。 
理由はもちろん黄色つながりです。 
 
この単行本には中篇・短編が入っていて 
タイトルの『黄色い本』は、とても生々しい青春譚。 
舞台は、古きよき、暖かい田舎の生活です。 
 
主人公のミチコは高校3年生の女の子で、 
『チボー家の人々』という黄色い本にハマッてます。 
この本はフランスの文学作品で、 
ミチコちゃんは田舎の生活をこなしながらも、 
段々と『黄色い本』の世界に没頭していくのです。 
 
なんて、言葉で説明してもややっこしいですが、 
というか、実際に漫画の方もちょっと読みづらいですが、 
絵や会話の読み方に慣れてくると、 
マンガの中の世界が、そのまんま入り込んでくるような、 
しっとり、しんみり、不思議な気持ちに浸れます。 
 
そうなったらもう、この本は一生手放せませんよ! 
1コマ1コマが、1つ1つの会話が意味深に思えてきて 
読み返す度に新しい視点を獲得しては咀嚼して…。 
って、ああもう、一体僕は何を言っているんだろう!! 
 
(T) | 
   
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