 2025-03-31 |
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・イキのいい魚をまとめていただいたりしたら、刺身で食べたり、焼き魚にしたり、大好きな煮魚にしたりする。鮮度のいい魚は生をすすめられるけど、でもね、ごめんね、鮮度のいい魚だからこそ、また、焼いても煮ても、なんだったら、干物にしてもおいしいのです。「生で食べられる甘いとうもろこし」だとか、世の中全体で「とれたてを、そのまま」がおすすめされているし、流行もしている。昔に比べて流通が発達したおかげて、地元の人だけが味わっていたような贅沢が、気軽にできるようになったということだろう。
ぼくは、「とれたてを、そのまま」はいいけれど、それにはこだわらないで行くと、そういう姿勢でやってきたのだが、気づいてみたらフルーツだけはそうじゃなかった。とにかく新鮮なうちに、そのまま、急いであせって食べまくるのであった。いちごでも、ぶどうでも、さくらんぼでも、傷んでしまう前に、とにかく食べなきゃとあせってた。そして、果実に黒ずみやへこみが見つかったら、「残念ながらジャムにする」という次第ではあった。しかし、ジャムをつくるのはいいけれど、ジャムを食べる機会というのはそれほどは多くない。さらに、それなりの長期間保存するものであるがゆえに、消毒的な段取りがかなり大変になるのであった。「急いで生で食うか、めんどうな保存か?」この二択にすっかりなれきっていたのだが、その中間はないものかと考えたら、あった!あった!答えは、いわば「生ジャム」。常温保存に重きを置かないで、シロップ煮の状態で冷蔵庫で保存することにしたのよ。果実のかたちもそのままに、ジャムと同じように煮るだけだ。 シロップ部分は、そのまま液状のゆるいままでいいし、保存容器についても、食器としてキレイなら十分である。砂糖漬けのお菓子としての賞味期限を守ればいいだけ。このほうが食べる気になるし、使い道も多くなったのだ。しかも、新鮮な果実を、早めにいさぎよく「まる煮」できる。「生ジャム」の欠点は賞味期限が短くなることだけである。
今日も、「ほぼ日」に来てくれてありがとうございます。でも、普通のジャムでも1年も保存しておくわけじゃないしね。