2024-11-21 |
夫のおばあちゃん(99歳)とおしゃべり。 「そこに工場がありますでしょ? 戦時中はそこに米軍がしょっちゅう 飛行機で来て物資を落としていくんですよ。 もちろん拾っちゃダメだし、 米兵に見つかったら機銃掃射で バーッてやられちゃいますからね、 敵機が来たら一目散に避難するんですけど」という話になったので、真剣に聞いていたのだけれど、「でもね、私ね」と言葉を切って、「どーしても、 飛行機からどうやって荷物を落としてるか みてみたくってね。 いつも、ぜったいぜったい見つかりませんように! って祈りながら、縁側にへばりついて 飛行機のお腹を そーっとのぞいてたの。 ものすごい低空できますからね。 パイロットの顔なんかもはっきり見えて。 そこの縁側に立つとそのことを思い出します」と続いたので、ああ、このお方は正しく、いつもキラキラした目で「それなぁに???」と聞いてくるおかあさまの母で、好奇心にまかせて何にでも首をつっこみすぎて休みがぜんぶ潰れている夫の祖母だ!と思って、涙が出るほど笑ってしまった。 後日、その会話を伝え聞いたおかあさまが「そんな話、私お母さんから聞いたことない! あの工場に捕虜がいて、 モールス信号で味方を呼んで 米軍が物資を運んできてたって話は 学校で聞いたことがあるけど、 飛行機のお腹がパカッて開くのを 観察したなんて話は 誰からも聞いたことがないわよ!」と叫んでたと聞いて、もうひと笑い。いやぁ、いい話が聞けたなぁ!好奇心と胆力と、両方若々しさの秘訣でしょうね。100でも120でも、さらに長生きして、どうぞいろんなことを教えてください。 (北の庄) |
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