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| この遥拝所の横から 伸びる道がありますが、 歩いて登る場合は、 ここから頂上をめざすようですね。 |
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| でもやっぱり、 すべて歩いて登るのは 次の機会に。 |
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| ── | 暑いですし。 | |||||||||||
![]() 我々はリフトに乗りますが、 もちろんここから歩いて 登ることもできます。 高尾山の標高は599m。 |
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| さっき拝んでいるとき、 結局何も思わなかったよ。 |
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| ── | 拝むときって、自分で思ったより真剣に 無心になってしまいますよね。 ところで、高尾山って、 『ミシュラン・ グリーンガイド・ジャパン』で 3つ星を獲得したこともあって、 そうとう混雑しているという 話だったのですが。 |
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| そうそう。 なんとなく、すいてますよね。 |
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| あのですね。 |
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| ── | はい。 |
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| だいたい山登りというのは、 涼しい時間帯に出かけて、 お昼ごろには帰るというのが まぁ、鉄則なんですよ。 |
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| そうなんだ。 |
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| ── | 我々はいちばん暑い時間帯に 登ろうとしてますね。 |
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| 「行く」雰囲気の我々よりも 「帰る」雰囲気の人のほうが多い気がします。 |
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| 全体的に、遅すぎて ダメだということでしょうか。 |
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| まぁ、仕事柄ね。 | ||||||||||||
| みんなの仕事柄ね。 |
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![]() すでに「帰り」の雰囲気の ケーブルカー高尾山駅。 |
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| いま、高尾山は 広末涼子さんが イメージキャラクターなんですよ。 |
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| そうなんですか。 |
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| みなさん、今日は 広末さんと登るような気持ちで がんばりましょう。 |
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| ── | がんばりましょう。 |
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![]() 広末涼子さんの 「Power Mt. TAKAO」ポスター。 |
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| あ。ソブエさん、 ここにもゴミのポスターがありますよ。 |
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![]() 思い出とゴミは一緒に持ち帰ろう。 |
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| これだと、ゴミの思い出しか 残らなかったりして? |
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| ── | そんなことないと思います。 |
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| あ、セミがいますよ。 |
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![]() 夏の終わりのセミ、 道に落ちていました。 |
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| ── | もう、力尽きそうですね。 | |||||||||||
| 上に、一緒に行こうかな。 |
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![]() おかしな一団にセミが加わりまして。 |
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![]() 山麓から山上へのキップです。 駅員さんがパンチで 穴をあけてくれます。 |
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| (キップを眺めて) ‥‥紀州色上質、コスモス、最厚口。 |
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| 色見本みたいなキップですねぇ。 | ||||||||||||
| キップに通し番号が打ってあるよ。 | ||||||||||||
![]() 「7242、なにしに行くの~、 なんちゃって」 |
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| (ひそひそ) ぼくね、リフトはじめてなんです。 |
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| ── | スキーとかは? |
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| やったことありません。 |
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| ── | だいじょうぶですよ、 ほらここに、注意書きがありますから、 これさえ守っていれば。 |
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![]() 「リフト利用者の皆さま」 の注意書き。 リフトの乗り降りには 敏速な行動が必要です、とあります。 |
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| だだだだだ、だいじょうぶかな。 |
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| オイカワさん、降りるときはね、 早く降りないと くるーっと回って、 来たところに戻っていくよ。 |
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| とても不安になってきました。 | ||||||||||||
| ── | 私は、高尾山口駅を出発してから かなり時間が経ってる気がして 恐ろしくなってきました。 |
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| そうそう、早くしないと 頂上まで行けませんね。 |
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![]() リフトはふたりがけなので、 どういう組み合わせで乗るか 話し合っています。 |
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![]() 高尾山リフト乗り場。 |
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| ── | 乗り場まで、階段が続きますね。 (フゥ、フゥ) |
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| ここから登山がはじまるようですね。 (ヨイショ、ヨイショ) |
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![]() すでにみんな、息があがってます。 日頃どれだけ運動してないか。 |
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| あれ、これは? |
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![]() これ。 |
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| 「これ何?」 「しらん」 なんつって。 |
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| ── | 「紫蘭」でしょうか? |
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![]() 「グフフフ、おもしろいねぇ」 どうしても寄り道してしまう ソブエさんです。 |
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| おーい、ソブエさーん、 はやくはやくー。 もうリフトに乗っちゃいますよー。 |
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| 急ぎまーす。 ほんとに、これじゃ 入口で一日が終わっちゃいますね。 |
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![]() 迅速な行動で リフトに搭乗。 |
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![]() 木々の緑が気持ちいいです。 |
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| ── | (リフトの上にて) ハタナカさんとソブエさんが ふたりでリフトに乗ったので、 いま、隣りにいるのは、 オイカワさんなんですけれども。
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| はい。どうも。あの、はじめまして。 |
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| ── | 本日が初対面です。 今日はありがとうございます、 よろしくお願いします。 |
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| よろしくお願いします。 ‥‥‥‥‥‥ ‥‥‥‥。 |
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| ── | ‥‥‥‥‥あの。 |
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| ‥‥はい。 |
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| ── | 大丈夫ですか。 |
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![]() 雄大な眺め。 |
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| 大丈夫です。ですが、 ぼくのズボンだけですか、 こんなにすべるのは。 |
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![]() イスからすべり落ちないようにしたい。 |
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| ── | 私のズボンは、そんなには すべりません。 |
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| なんだか、すべるんですよ、すごく。 |
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| ── | 手すりをしっかり 持ったほうがいいですね。 |
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| あの柱の番号は 何番まであるんでしょうか。 |
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![]() 柱の番号。ここは10番。 |
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| ── | ちょっとわからないですね。 あ、眺めがすごいですよ。 |
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![]() 新宿あたりが見えたりして。 |
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| あ、あんまり振り返らないほうが。 |
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![]() 杉の木がいっぱい生えてます。 |
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| ── | もうすぐ到着ですよ。 |
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![]() 乗り場と降り場は ベルトコンベアのようになっています。 |
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![]() ソブエさんとハタナカさんは 降りるのがうまかったです。 さすが人生経験豊富。 |
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| な、なんとか無事に降りました。 |
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| 元に戻らなくてよかったですね。 |
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| ── | ちょっとした試練でしたね。 | |||||||||||
| ここからやっと、 登山がはじまりますよ。 |
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| はい。 さっきのセミも、いますか? |
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| います。 | ||||||||||||
(つづく) |
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2010-09-22-WED |
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