ぼーっとしたミーハー通信。

「ほぼ日」創刊からいちども休まずに毎週連載されていた
『ぼーっとした女子高生通信』のゆーないとさんが、
大学生になってしまった時には、
『ぼーっとした青春』と改題しましたが、
学生を卒業したので、またまた改題いたしました。

人間には、ミーハー欲というものがあるような気もします。
大統領やら総理大臣でも、タレントと会ってる写真は、
完全にひとりのミーハーになってるもんねー。

いいのわるいのじゃなく、どうやらいつも
「ミーハーめがね」をかけてるらしいゆーないとさんが、
その視線で見える世界を、毎週報告してくれます。

はじめての尾瀬。(後編)

尾瀬のXにて、元気な感じに、
「ゆーないとさんのレポート前編です」と言われて、
悩んだ末に1回完結にしたのだけど、
せっかくなので、後編に続くことにしました。
前編もよろしければ、お読みくださいね。

登山慣れしてない方から、
「参考になりました」「来シーズのために筋トレ始めます!」
などおたよりをいただいたので、
少しでも参考になったらうれしいでござる。
(は!そういえば。
ぜんぜん関係ない話を思い出したのだけど、
友人の娘(8歳)がとつぜん一人称を
「せっしゃ」にしていて、
意外と定着して、「せっしゃ」なひと夏を過ごしていたのが、
おかしかった。でござる)

雨予報の最終日。
今回の装備は、少しは準備したと言えど、
いろいろ心配なことがあった。
まずは、アウターとして着るシャカシャカ
(あれって何とお呼びすればいいのかもわからない、
アウトドア初心者。水も風も防げるシャカシャカ)を
出発前夜に確認してたら、古すぎて、
止水テープが破壊されていることに気づく。前夜。
これじゃあ、雨がしみてくる・・・!
あわてて、夫のそういうものを借りて出発したわけですが、
サイズが大きいので、風から守ってくれる感じが、
まったくなくて・・・超心配!
あとは、フリースみたいなものを買おうとしたら、
ショップの店員さんに、
「今の時期、フリースはまだ暑いですよ」
と却下されたこと。
温度が急に低くなった9月下旬ではあったけど、
基本的に登山というものは、歩いたらぽかぽかするし、
薄いものや、防風のものでじゅうぶんです。
と言うんでござるよ。
ほんとなの??

「これがおすすめです!」

そう言いながら彼が出してきたものは
言い方があれだけど、
マイクロファイバーのふきんみたいなふわふわさ、
かなり薄手で、格子に透けてて、タイトな形。
わたしが思っていた、いわゆるフリースだと、
ふわふわで厚手で、体の線もひろわない。
真逆である。あまりに真逆すぎて、おどろいた。
せっかく紹介してくれたしなぁ。と思って、
試着をしてみて、確信に変わった。
コレジャナーーーーーーーーーーーーイ!

「ありがとうございました。他も見てきます〜」

そう言って、その売場には戻らない予定だったけど、
厚手のフリースも試着しつつ、
この2つでセカンドオピニオンをもらうために、
別の店員さんのところへ。

「これとこれで悩んでるんですけど、
来週の尾瀬です。日常的に使いやすいのは、
こっちのフリースかなと思ってて悩んでいます」

「あ〜。それでしたら、ぜったいにこっちですね」

え!さきほどの彼と同じご意見。
そこまで2人で言うなら、信じてみよう。
そういうのは疑わず、わりと乗ってみるタイプです。
登山もこれっきりってこともないだろうしね。
そう思って買ったのですよ。

でね、歩き始めると、
メリノウールのロンTに、厚手のフリースを着ている
某Yさんは歩きながら、暑くなって脱いだり着たり、
せわしなく動いている。(だから、歩数も多いのかな?)
温度調節が苦手なのかなと思ってたのだけど、
「わたしは、ががまん弱い」と言っていて。
へ〜って思ってたんだけど、
もしかしたら、この、わたしが気乗りしてない
コレジャナイフリースのおかげなのでは?
そう思い始めたわたしたち。
Yさんにとっては
「こういうのが欲しかった!」んだそう。
わからないものですね。(のちに、彼女は購入していた)
わたしも今となっては、お気に入りの1枚となりました。
(調子いい)

しかも、ラッキーだったことに、
雨も少しで止んだから、土砂降りの中を歩くとか、
そういうのはなかったのでした。
寒さもだいじょうぶ、雨もだいじょうぶ。
いろいろ、だいじょうぶな中での下山。


▲売店かわいいなぁ。


▲仲間たちとのお別れ。
山小屋生活を、エンジョイしてくれていて、
たのもしい!また会いましょうー!

沼よ、ありがとう。

「下山」という言葉と、目に見えているものが、
かけはなれていて、思わずたずねる。


▲傾斜(上り)。


▲振り返っても、傾斜(下り)。

「これって、下山なの?」

答えはもちろん「イエス」。
ひと山こえて、くだるので、「下山」ではある。
正確に言えば、「road to 下山」。
一歩一歩歩きながら、「これは下山。これは下山」と
自分に言い聞かせる。

そして、ぬかるんだ地面と、
こけがむした木道で活躍したのが、
おりたたみトレッキングポール。
やすなさんのを片方借りて、すべらないように、
使いながら「下山」。
尾瀬オタクと化している永田さんは、
もちろんもう持っているらしい。


▲「下山」してるからこそ見れる、流れている水。

ふと気づく。
登山は、ガジェットと似ている!
アウトドアぜんぱんが、なんだな。
あたたかいだの、吸湿だの、
軽量だの、とにかくスペックが重要で、
それがすごくうまくいったときは、
パズルがピターン!とはまったみたいな感覚で、
快感なのではないだろうか!that’s cool!
すでに、バックパックで、
その気持ちを感じ始めていたわたしは、
ちょっとずつ気持ちが、道具に向いていた。
あの人の持ってるあれ、便利そうだな?
とかそういう目で見てる。
尾瀬では、トレッキングポールは
なくてもよいけど、あったらとても楽である。
そして、安全だ。
もしも、骨折したら、あってよかったなぁとなるでしょう。
一家に1セットあってもいい。
不審者が来たら、突けるし。
軽くて、3段階くらいに折りたためて、
バックパックのサイドに、入る。
なんてスマートなんや!かっこいい!
欲しい!検討中でございます。

怪我もなく、無事に初尾瀬を追えて、
来シーズンへむけて、いろいろ準備したるでー。
という気持ち。
ぜひレッツゴー!

尾瀬からの渋谷駅は、すごいものがあった。

わたしたちは、すごい振れ幅で生きているんだなぁ!
さ、今週もがんばっていきましょー。

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