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アーカイブ 2024/12/22
 

レシピその478
牛肉ストラコッタのラビオリ
〜イタリアでも日本料理が。〜


12月は友人が集い、祝う機会が増えます。
先日、日本食の家庭料理を食べたいと
男性ばかり12名が我が家を訪れました。
私たち夫婦を合わせて14名になりました。
日本食を作るときは一皿ずつ出しますが、
それぞれの料理のお皿を、
14枚ずつテーブルに並べるのには、
かなりのスペースが必要です。
そこで思いついたのがお重箱でした。
重ねられる利便性。
運ぶときに料理が落ちる心配もないですし、
粗忽な私も安心してサービスできます。
おひとりおひとりに、お重箱を差し出すと
箱の中に収まっているお料理に
目を見張ってくれました。
お重が良い役目をしてくれて
素敵な演出になりました。

日本独特の器でスタートを切って、
おでん、雑炊鍋と続き、
ドルチェには、
どら焼きとみたらし団子を作りました。
みなさん良く食べてくれました。

今までイタリア人を
日本食で招待するときには、
お箸だけではなく、
フォークやナイフを一緒に置きましたが、
今回はみなさん、器用にお箸を使いこなし、
パンを所望することもありませんでした。
そして、歯で食いちぎることがないように、
食材の大きさに注意しましたが、
堂々と二度噛みなどして食べていて、
まさしく日本人のように食べます。
今回、何よりも驚いたことは、
日本酒を食事中にも嗜んでいたことです。
食後の日本のウイスキーも
友人が作ってくれる梅酒も喜ばれます。
日本の物がイタリアにも
本当に浸透してきたと感じます。
これから私は日本食のマンマの味を伝える
お料理を作り、日本にちなんだ話を盛り込んで
日本料理を楽しんでもらおうと思っています。

さて、今回ご紹介するのは、
牛肉ストラコッタのラビオリ。
イタリアマンマの工夫から産まれた
牛肉のストラコットを詰め物にした
ラビオリを作りました。
牛肉をゆっくりと時間をかけて煮込みます。
きっと昔はストーブの上や
暖炉で煮ていたのではと思いを巡らせます。
家中に香りが満ちて
冬料理の醍醐味を味わえます。
貴重な時間がたっぷり仕込まれたこの料理を、
どうぞお楽しみ下さいね。
今回は鍋カバーを使いながら
クリスマス料理を作りました。

今年もご愛読を有り難うございました。
また来年も引き続き宜しくお願いします。


牛肉ストラコッタのラビオリ

■材料

牛肉(今回はランプ):1000g
ラビオリの中身用に煮た後250g
ソース用に70g
野菜ブロード:適量
赤ワイン:肉が半浴するくらい
ポートワイン:少々
EVOオイル:大さじ2
バター:20g ※写真に抜けています。
パルミジャーノ:大さじ5
ニンジン:2本
タマネギ:1個
セロリ:1本
ニンニク:2欠片
トマトペースト:少々
香草塩:適量
塩:適量
粒コショウ、クローブ:少々




☆下準備

・肉の筋の部分に包丁を少し入れて切り、
 そこに香草塩をふり手で馴染ませる。

・野菜はざく切り。ニンニクはつぶしておく。




■作り方

(1)鍋にEVOオイルを入れて
温まったら、肉と野菜を入れ、
肉の表面に軽く火を通す。



(2)全面を転がしながら
表面だけ軽く火を通す。



(3)赤ワインを入れる。



(4)トマトペーストを入れる。



(5)フタをして極弱火で1時間煮る。



(6)途中で煮汁をかけながら煮る。



(7)フタをして、
一晩、鍋カバーに入れる。



(8)ゆっくりと煮る。



(9)煮詰まってきた煮汁をかけたり
肉を転がしながら、2時間煮る。



(10)ストラコットは、
ラビオリの中身用はざく切りに。
ソース用は千切りにする。
残ったものは容器に保存して、
肉だけいただく。



(11)煮汁を濾す。



(12)ラビオリの中身用、パルミジャーノ、
濾した煮汁を大さじ5〜
(肉の具合で調整する)を入れて
フードプロセッサーで細かくする。



(13)左側がラビオリの中身。
右側がソース用に千切りにしたもの。
濾したときに残った野菜を
フォークで潰し合わせておく。



(14)赤ワインコップ一杯くらいを
煮詰める。



(15)煮詰まったところ。



(16)煮汁にバターを加える。



(17)煮詰めた赤ワインと
野菜ブロードを少々入れる。



(18)千切りにしたストラコットと
野菜を入れてソースを作る。



(19)パスタの上に
(13)の左側がラビオリの中身をおく。



(20)型で切り取る。
今回使わないラビオリは冷凍保存する。



(21)塩入りのお湯でゆでる。
上にあがってきたら数分ゆでる。



(22)皿に並べる。



ソースをかけて
パルミジャーノをかければ、
クリマスにピッタリの
ラビオリの出来上がりです。
豊かな味をお楽しみ下さい。
Buon appetito!


 
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