ほぼ日刊イトイ新聞 - イタリアンマンマの直伝レシピ


	2020/08/02

レシピその372
かんたん！　肉ペーストの包み蒸し
～ララとわたし。～

我が家のララです。

視覚も聴覚もほとんど機能していません。
７月14日に17歳の誕生会をやりました。

彼女が来たときは、
先住者の６歳違いの女王みーちゃんと
２歳違いのモモ太郎がおりました。

遊び相手のモモと一緒だったせいか
犬のなき方を全くしませんでした。
その代わり、鼻を鳴らしながら話します。

そんなララが我が家に来てから２年後、
６匹のマンマになりました。

ララは元気で食いしん坊な子で
食べ物の匂いがするとどこまでも追いかけ、
呼んでもなかなか戻って来なかった時期もあります。
そして、なによりも忠実です。
以前は私が出かけると
私の室内履をくわえてソファに持って行き、
お腹の下に置いてました。
帰って来ると、
玄関までくわえて持って来てくれました。
まるで秀吉が信長の草履を懐に入れて
温めておいた話を思い出すほどでした。
そして日中も、ベットの中も、
いつでもどこでも、
私の側に彼女が居てくれました。
それが今ではこちらが彼女を探します。
隅に入り込んで、かたまっています。
隠れんぼがなかなか上手になりました。

今は歩くことを忘れさせないために
１日４回、ゆっくり短めの散歩をします。
体を支えるのが辛くなってきました。

ララは、一日のほとんどを寝ていますが
この顔を見ているだけで
時間がどんどん過ぎていきます。
それは息子たちが赤ちゃんだった頃、
彼らの顔を一日中、眺めていたときと同じ
穏やかな時の流れです。
そして最近ではこの寝顔が、
晩年、床についた祖父の寝顔に良く似てきました。
起きたときに、すぐわかるように鈴をつけ、
鼻で話す彼女の要望にこたえます。

みーちゃん、娘のボボ、モモが先立ち
今はララひとりです。
私が犬になったのか
ララがおさげ髪の少女になったのか、
どちらが犬だか人間だか、
なにがなんだかわからない
長いお付き合いが続いています。

さて、今回ご紹介するレシピは、
「かんたん！肉ペーストの包み蒸し」です。
一度に作って冷凍しておいても便利ですよ。
どうぞお楽しみ下さいね。

かんたん！肉ペーストの包み蒸し

■材料

好みの挽肉：750g
※今回は仔牛250g、鶏肉500g
卵の白味：２個分
コーンスターチ：大さじ３
冷水：大さじ３
ニンニク：１欠片
タマネギ：小１個
トマトペースト：大さじ１
塩：少々
砂糖：１つまみ
香辛料：粒黒コショウ、パプリカ、
ナツメッグ、コリンダー
月桂樹の葉：必要分

■作り方

（１）フードプロセッサーに
タマネギとニンニクを入れて数秒まわし
卵白、粒黒コショウ、コリアンダー、
パプリカ、ナツメッグ（すり下ろす）、
トマトペーストを入れてまわす。

（２）挽肉に（１）と冷水を入れる。

（３）コーンスターチを入れる。

（４）全体に混ぜ合わせて
１、２分くらい
なめらかになるまでまわす。

（５）ねっとりとしました。

（６）冷蔵庫で１時間ほど冷やす。

（７）まな板の上にラップを敷き、
月桂樹の葉を並べる。

（８）（７）の上に、
ペーストを棒状にしてのせる。
空気が入らないようにラップをまるめて
両端は良くひねっておく。
長くて細いタイプと、
太くて短いタイプの２種類作る。

（９）蒸し器に入れて、
フタをして15分くらい蒸す。

（10）太さによって蒸し時間が異なる。
楊枝を刺して、
透明な液が出てきたら完了。

（11）冷ます。
冷めたらラップをはずす。

はい、出来上がりました。
ザワークラウトを添えました。
月桂樹の香りがなんともいえず
食欲をそそります。
日本ですと月桂樹の変わりに、
柿、桜、ミョウガの葉などで
包んでも良いですね。
Buon appetito！

短くて太いタイプは
焼いてみました。
セナぺを添えてどうぞ。