ほぼ日刊イトイ新聞 - イタリアンマンマの直伝レシピ


	2020/02/23

レシピその361
アナチーニビスコット～ミラノのシェアの広がり。～

私の年代では、相部屋とか相席というと
もっとお金があったら、
ひとり部屋のほうがよかった、
ひとりでゆっくりしたかった‥‥と
そんな想いがちょっとありました。
しかし、最近はどうでしょう。
「シェアする」とカタカナ語も普及して、
共有することが特別な意味のあることになり、
そのことでさらに楽しんで、
しかも経済的にお得という、
ポジティブなことになりました。

ミラノの街角も、そして我が家付近でも
シェアの乗り物が目立ちます。
自転車、バイク、車、電動キックボード‥‥。
シェアを上手に使いこなして、
生活の一部にしている人もいるほど
浸透してきました。

▲我が家付近ではじめて見たのはこのタイプ。
今はいろいろなタイプの
カーシェアリングサービスがあります。

▲バイクシェア。
ヘルメットも入っています。
ひとり用、ふたり用があります。

▲こんなシェアもあります。
街中や郊外の街で見かける「Book Crossing」。

そういえば、
車の長距離ライドシェア（相乗り）を
使っている人も増えてきました。
利用している友人にきくと
ひとり旅より楽しいし、
経済的だといってました。

ひとつの物を通じて、
知らないもの同士がつながっていくことが、
国境すら超えている感じもして新鮮でした。
物、時間、場所を共有することで、
人が繋がって行くこと。
それをどう受け止めるかは、
まずその行為自体の意味を愛でること。
物の大切さや時間や場所に対して、
畏敬の念を抱くようになるのではと思います。

「シェア」という言葉が広まったことで、
今までしていたことを
今さらと思わないことにしました。
そして、この新しいシステムを受け入れるために、
まずは、熟練者‥‥特に若者たちに
ご教示していただかねば、と思っています。

さて、今回、ご紹介するのは、
アニスシードのクッキーです。
どうぞお楽しみ下さいませ。

ビットリアのアナチーニビスコット

■材料

卵：２個と生地の表面に塗る分を少々
グラニュー糖：125g
オイル：125g（今回はひまわりオイルを使用）
アニスシード：25g
小麦粉：350g
ベーキングパウダー：8g

☆下準備

・材料をはかる。
・ビスケットの生地の表面に塗る卵をほぐす。
・オーブンを180度に温める。

■作り方

（１）卵をほぐす。

（２）グラニュー糖を入れて、
かき混ぜる。

（３）全体をよくかき混ぜる。

（４）オイルを入れ、かき混ぜる。

（５）小麦粉とベーキングパウダーを
台の上にあわせてふるう。

（６）（５）をフォンターナ状にして
そこに（４）とアニスシードを入れる。

（７）かき混ぜる。

（８）全体をざっくりと混ぜる。

（９）生地を切って
棒状にしてリング状にする。

（１０）鉄板に並べて表面に卵を塗る。

（１１）180度で15分焼き、
そのままオーブンの中で冷ます。

はい、出来上がりです。
甘さを抑えたサクサクのビスケットです。
アニスシードの香りをお楽しみ下さいね。
Buon apettito！