ほぼ日刊イトイ新聞 - イタリアンマンマの直伝レシピ


	2016/10/30

レシピその280
ポテトツナサラダのシード添え　ザクロドレッシング
～お片付け。～

夏のバカンスに我が家にやってきて、
留守を守ってくれた長男が、
我が家に新しい風を通しました。
彼の想いは一石を湖に投じたときのように、
湖面に波紋が広がって大きな輪になり、
しっかり底に届いて、渦巻きを作ってくれました。

我が家は家具付きの賃貸アパートメントです。
暮らし始めてから28年間がたちました。
つまり、家も家具も大家さんが用意したもので、
28年間、かえていません。
古びたもの味わいにも、汚れにも、
すっかり慣れていたのでしょう。
３人の子どもが小さい頃は、
汚したらきれいにしましょうと唱え、
家の隅々まで、よく皆で掃除をしたので、
きれいに保つことができていましたが、
子どもが独立して夫婦ふたりになると
「使わない部屋は汚れない」と思い、
知らず知らずのうちに、汚れが蓄積されていました。
15歳になった猫モモが
そこかしこで放尿をはじめたことも問題で、
私たち夫婦にとっては
日常の臭いになりつつあったとはいえ、
外から訪れた人は、相当気になったように思います。

長男は、久しぶりの我が家のありさまに驚き、
すぐに「実行」に移しました。
まず、居間にあった家主のソファを捨て、
新しいモダンなソファを入れました。
私たち夫婦は「人さまからお借りしている物を
捨てるなんてできない」
と思って過ごしてきましたが、
長男の思い切りと実行する姿を見て、
毎日を過ごす快適生活スペースの
見直しの機会を与えてもらいました。

「思考を完結するのは実行だ」
だれの言葉だったか忘れてしまいましたが、
なるほど「実行」なのですね。
夢を語るのはよいですが、
実行が伴っていなかったことに反省し、
以来毎日、私は掃除をし、夫はスペースを整えて、
私たちは住んでいる空間と向き合っています。
片付けると「なんて快適なんだろうね」と思いますが、
この快適さを保つのは、
これからの意識の持ち方次第。
一生続くことなのでしょう。
さて、今回のお料理は新鮮な考えを取り入れて
たくさんのシーズ類を使いました。
今までとちょっと違うサラダをお楽しみくださいね。

ポテトツナサラダのシード添え
ザクロドレッシング

■材料（４人分）

好みのサラダ菜：適量
トマト：中２個
紫タマネギ：１個
ジャガイモ：２個
オイル漬けツナ：70g弱
ミックスシード：少々
チアシード：ティースプーン３
ザクロ：１～２個
リンゴ酢：50cc
バルサミコ酢：大さじ１
EVオリーブオイル：100cc
クルミ：数個※写真にありません。
塩：少々

■作り方

（１）チアシードは10倍の水を入れて
一晩置いておく。

（２）トマトは薄切りにして
全体にほんの少しの砂糖をふっておく。

（３）ジャガイモを蒸す。
※今回は圧力鍋使用。蒸気が上ってから10分蒸します。
※保存用にするため鍋に入るだけのジャガイモを蒸しました。

（４）サラダは洗う。ザクロは実を出しておく。
紫タマネギはスライスする。ツナはオイルを取る。
クルミも実を出す。

（５）ドレッシングを作る。
ザクロはプロセッサーで２、３回まわす。
※余り細かくしない。

（６）それを網の中に入れて
手で潰しながらジュースを出す。

（７）100ccのザクロジュースに
塩少々、酢、バルサミコ酢を入れて
よくかき混ぜながら、
EVオリーブオイルを少しずつ足してさらに混ぜる。

（８）とろりとしたらドレッシングの出来上がり。

（９）蒸したジャガイモをザグ切りにする。

（10）ほぐしたツナにジャガイモ、
チアシード大さじ２、
塩少々を合わせます。

（11）盛り付けの手順をくわしくご紹介します。

▲まず、トマトを敷き、サラダ菜をまわりに敷く。

▲真ん中にツナとジャガイモを置き、
　そのまわりに紫タマネギの輪切りとクルミを並べる。

▲シードミックスを全体にふりかける。

▲ザクロを飾り、
　チアシードをジャガイモの上に少々かけて、
　はい出来上がり。

軽くて香りの良いザクロドレッシングを
たっぷりかけて、お召し上がり下さいね。
Buon appetito！