ほぼ日刊イトイ新聞 - イタリアンマンマの直伝レシピ


	2015/09/06

レシピその252
エビとピンチモーニオ～ここは日本！～

この夏、日本に帰国したときに、
「ここは日本！」と感心したことが
ふたつありました。

ひとつは、夫とイタリア人の友人と一緒に
関西に行ったときのこと。
新幹線に乗ろうと、新大阪駅に行きました。
タクシーから降りて、駅に向かう道で、
友人の足が止まりました。体が硬直しています。
「いったい、何が起きたの？」
急いでいる私たちに悪い予感が走りました。
「携帯電話をタクシーに忘れた！」
タクシーは、どこの会社かわかりません。
新大阪駅のホームに新幹線が到着し、
東京へと移動する中、藁にもすがる思いで、
大阪のタクシー会社２つに電話をしました。

まず、すばやい対応とていねいさに驚きました。
困った人を救おうとする気持ちが伝わってきます。
新幹線の中で
「写真がなくなった、住所録もない」と
自責の念でいっぱいの友人を見ながら、
見つかることを祈りました。
翌日、彼はイタリアへ発ちました。
そして、その日、私はタクシー会社から
携帯電話が見つかったと、知らせを受けました。
その上、宿泊するホテルに届けてくれることを
あちらから提案されました。
ありがたかったです。

もうひとつは、そこつ者の私がしたことですが、
成田に行くリムジンバスの中に
お気に入りのジャケットを置き忘れてしまいました。
空港でチェックインを済ませた後に気がついて、
もう無理かも、と思ったのですが、
バスカウンターに行ってみました。
スタッフの方の、迅速でスムーズな対応で
すぐに運転手さんに連絡がつき、
下車したバス停までバスで届けてくれました。
クシャクシャだったであろうジャケットが
キチンとたたまれていました。
運転手さんは両手でジャケットを差し出して、
「わざわざ下の階まで来てくださり、
　もうしわけありませんでした。」とおっしゃいました。
まるで高級品店でお買い物をしたお客様のようです。
言葉をなくしました。

「ここは日本だ！」
このふたつの出来事が、今回の帰国で
私が実感した素晴らしい日本の姿です。

さて、今回、ご紹介するメニューは
お野菜とエビの料理です。
組み合わせ方で、新鮮な一皿になります。
カンタンですので、どうぞお試し下さいね。

エビとピンチモーニオ

■材料（２～３人分）

エビ：６尾
小トマト：100個（好みの分量で）
セロリ：大１本
紫タマネギ：１個
ニンジン：１本
キュウリ：１本
しし唐かパプリカ：数個
レモン：１個
イタリアンパセリ：少々
EVオリーブオイル：大さじ４（好みの分量で）
塩：適量

☆下準備

・野菜をスティック状に切る。
・トマトは半分に切る。

・エビは掃除して、
食べやすいように背に切れ目を入れる。
※好みで頭をつけたままにしてもよい。

■作り方

（１）エビを数分蒸す。

（２）切った野菜をボールに入れて
塩とレモンを入れて、さっとかき混ぜる。
※好みでコショウを入れる。

（３）EVオリーブオイルを入れる。

（４）蒸したエビをお皿に並べる。

（５）その上に野菜をのせる。

はい、出来上がりです。
サッパリとした味をお楽しみ下さいね。
Buon Appetito！