ほぼ日刊イトイ新聞 - イタリアンマンマの直伝レシピ


	2012/04/08

レシピその166
ソラマメとウズラ卵のカナッペ～盗難の季節～

こちらミラノは、朝夕はさわやかな春を感じますが、
日中は家の窓を開けるほど急に暑くなってきました。
窓を開けて過ごす開放感が出てくると、
同時に緊張感も増します。
緊張の原因は‥‥そう、盗難です。
盗難はこちらにいると日常生活の一部と言っても、
過言ではないような気もします。

先日、４階に住んでいた友人が盗難にあいました。
その泥棒は、夜、開いた窓から侵入し、
現金等を盗んだ後、
堂々と玄関から出て行ったそうです。
まったく気がつかなかった友人は、
スパイダーマンみたいなヤツにしか、
こんなことできないという見解に至ったそうです。
この盗難にあった友人は、他の友人達からは、
油断があって盗難される方が悪いと言われるし、
私もこの件については、
たしかに油断があったのかも‥‥と思いました。

以前は、観光ガイドに載っている体験談のような
あるあると思える盗難話をよく聞いていたものですが、
最近は、想像を絶し、
「なぜ？」と首をかしげるような盗難が
次々と起きています。

先日、スーパーの自転車置き場で見かけたのは、
太い鎖でしっかり止められている自転車の車輪でした。
駐車している自転車が盗まれるときは、
以前なら、切られた鎖だけが残っていたものです。
また、最近よく聞くのは、
夜中に路上駐車場に置かれている車の
ガソリンタンクに穴をあけ、ガソリンを盗むというもの。
周辺の駐車しているすべての車から盗むという豪快さ。
我が家のような路上駐車組にとっては、
なんとも防ぎようのないことで気がめいります。
翌日、朝から車を使う予定が入っているときは、
夜、何事も起きないことを祈って寝るしかありません。
よっぽど車を盗んでくれたほうが、
保険で対処できるのに、
ガソリンタンクに穴を開け、ガソリンだけ盗むとは、
持ち主泣かせです。
犯人もこんな細かい仕事をせず、
ガソリンスタンドにガソリンを買いに行けば、
何人もの人から、ひんしゅくを買わずにすむのに
‥‥と思いますが。
凄いテクニックの持ち主達が、
知恵を絞って技術を磨いているに違いありませんが、
「その知恵や技術を他の分野で使ってみてはどうか？」
と思うのは、私だけでしょうか？

ところで、今日はイースターです。
今回は復活の象徴である
卵を使った料理をご紹介しましょう。
ウズラ卵を使ったアンティパストです。

▲イースターのこの時期は、こちらは
　卵のかたちをしたチョコであふれますが、
　こんなにかわいいお菓子屋さんの宣伝カーを見かけました。
　この卵の中のおまけは何かしらん？

ソラマメとウズラ卵のカナッペ

■材料（２人分）

ソラマメ（さやからだし、ゆでて皮をとった分量）
　　　　：100g
卵黄：１個
ウズラ卵：６個
バター：ソラマメを焼く時15g、ウズラ卵を焼く時少々
パルミジャーノチーズかペコリーノチーズ：適量
小麦粉：適量
塩・コショウ：少々
飾り用のパン：適量
サラダ用の野菜：お好みの野菜を適量

☆下準備

ソラマメを飾り用に10粒くらい分けておく。

・ウズラ卵を焼くときに使うリングを作る。
　アルミホイルを４cmくらいに切り、
　それを折って１cm幅の帯にする。
　直径４cmくらいのリングになるように
　小さいコップを使い丸めてリングを作る。

・ホチキスで止めて丸くする。

・リングを作ったときに使ったコップで
　飾り用のパンを切り取って焼いておく。

■作り方

（１）フードプロセッサーに、
ソラマメと卵黄、塩・コショウを入れ、
ピュレーを作る。

（２）小麦粉にくぼみをつけ、
ピュレーの形を整えやすくしておく。

（３）ティースプーン１杯くらいのピュレーを入れる。

（４）手に取って形を整え、10分くらい休ませる。

（５）その間に卵を焼く。
フライパンに軽くバターを塗り、
アルミホイルで作ったリングを並べる。

（６）フライパンがあたたまったら、
ウズラ卵をリングの中に割って入れる。

（７）冷めたらアルミホイルからはずす。

（８）バターを溶かし、（４）のピュレーを焼く。

（９）裏も焼く。

（10）大きめのお皿にサラダ用の野菜をしく。
私は今回、プンタレッレという野菜をしき、
ゆでたバルバデフラーテ（日本のオカヒジキ）
を台座にしました。

（11）そこに（９）のピュレーを置く。

（12）さらにその上にウズラ卵を置く。

最後に削ったチーズと、
飾り用のパン、
飾り用にとっておいたソラマメをのせ、
真ん中に「絵卵」を置きました。
お好みでパプリカをかけて、
味にアクセントをつけてもおいしいです。
オリーブオイルやバルサミコ酢などをかけて
お召し上がりくださいね。

BUON APPETIT！!