世界チャンピオン9回の男が、
世界チャンピオン7回の男のポストを
引き継ごうとしています。
ほかでもない、
イタリアの根本的に重要な企業であり、
世界的に最も知られているフェラーリの「顔」として。
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かつてF1で7回の世界チャンピオンに輝き、
うち5回はフェラーリを操縦して勝利した
ミハエル・シューマッハは、
当時、フェラーリの顔として君臨していました。
そのシューマッハが、3年間の休業を経た今、
帰り咲こうとしています。
それも、世界的レベルを再び叩き出そうとしている
ドイツのメルセデスチームの防衛に、
乗り出すというのです。
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この知らせに、
フェラーリやFIATの会長である
ルーカ・コルデーロ・ディ・モンテゼーモロは、
大いに気を悪くし、
「ミハエルは我々を裏切った。
彼は最後にタイトルを取った後で、
もうレースには戻らないといっていたのに。
メルセデスチームに戻るとは
とても残念な知らせだが、
フェラーリは、
彼がいなくても勝利するだろう」と
語っています。
フェラーリチームを防御し、
今年のミハエル・シューマッハ復帰という
裏切り(?)にたいしては、
やはりかつての世界チャンピオンである
フェルナンド・アロンソが
応戦してくれるでしょう。
ただ、アロンソはスペイン人なんですね。
モンテゼーモロは、
ほかの全てのイタリア人たちと同様に、
フェラーリを運転するのは
イタリア人であって欲しいと思っています。
そこで浮上してきたのが、
9回の世界チャンピオンに輝いたイタリア男、
ヴァレンティーノ・ロッシです。
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試乗結果は上々! |
ヴァレンティーノは,
最初はホンダで、後にヤマハで、
いずれもバイクでですが、
「世界タイトル」を勝ち取っています。
典型的なラテン系の外向的性格をもつ
青年ヴァレンティーノの夢は、
バイクのレースからF1に移ることです。
一方、正反対の性格である
ドイツ人のシューマッハは、
彼を取り巻く環境もひっくるめて、
ほとんど憎らしいほど冷静です。
ラテン系イタリアの象徴のようなフェラーリの希望は、
イタリア人ドライバーを擁立することであり、
ここにドライバーと企業の
ふたつの思いが重なるという出逢いがあるからには、
彼らの思惑が実現する可能性は大きいといえます。
すでにモンテゼーモロが
ヴァレンティーノ・ロッシに
フェラーリの試乗を要請し、
色よい即答をもらっています。
「F1で戦うのは最高だし、
レースカーのドライバーにとって、
フェラーリを運転するのは
これ以上を望めないことですよ」と、
ヴァレンティーノは答えているのです。
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ヴァレンティーノの最初の試乗は、
トスカーナ州にあるムジェッロの
サーキットで行われました。
バイクのクラシックレースも行われる場所なので、
彼はここを良く知っています。
結果は上々で、その後、
もはや秘密裏にではない試乗が、
フェラーリがグランプリで走らせる車の
テストをするフィオラーノで、
数回行われました。
その試乗でも、
とんでもなく良い結果がでました。
何年にもわたりバイクで
世界有数のドライバーであった
ヴァレンティーノは、
何周かするうちにサーキットの勘を取り戻し、
車でも充分に行けることを見せたのでした。
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「とても良い感じだった」と
ヴァレンティーノは言い、
こう付け足しました
「もう、ぼくが決めることではなく、
フェラーリ側が決めることだ‥‥」と。
本当のことをいえば、まず、
ヴァレンティーノを裕福にした
スポンサーたちの意向によるのですが、
もし彼のF1参戦が実現すれば、
スポンサーたちは
さらに彼を裕福にすることでしょう。
イタリア人ドライバーが
2011年にフェラーリを運転すると発表する、
これは本当に実現可能な願いです。
そうなれば、
ヴァレンティーノはチャンピオンから
チャンピオニッシモ(最高のチャンピオン)に、
お金持ちから超お金持ちになるのでしょうね。
彼は今年、31歳になります。
シューマッハが
ドライバーズタイトルを獲得した時と同じ、
31歳に‥‥
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