先週は出来事がいっぱいのイタリアサッカー界でした。
マルチェッロ・リッピはユーヴェに戻るでしょう。
ベッカムは新たにACミランのユニフォームを
着ることになりました。
カンナヴァーロはスズメバチのひと差しで
危うく資格を剥奪されそうになり、
ドナドーニ監督はナポリを解任され、
クリスチャーノ・ロナウドは
アルマーニのメインのモデルになろうとしています。
まず、W杯ドイツ大会で
アズーリを世界チャンピオンにした
マルチェッロ・リッピ監督ですが、
来年の南アフリカ大会を最後に
アズーリ監督を退任します。
その後、彼は新しい総監督として
古巣のユヴェントスにもどることが決まっています。
そのユーヴェでは、先ごろ、
会長がコボッリ・ジーリから
ブランクに入れ替わりました。
そしてまさにそのユーヴェの選手であり、
イタリア代表アズーリのキャプテンである
ファビオ・カンナヴァーロが、
なんとアンチドーピングのテストで、
陽性が出たという騒ぎが起りました。
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尿にコーチゾン剤の名残があり、
それは蜂に刺されたために使用した
抗アレルギー剤の注射のせいですが、
検査免除申請時の書類が不十分だったために
騒ぎになったと見られています。
アズーリのキャプテンであり、
2006年度のバロン・ドール選手である彼を、
フェデレーションは罰するつもりはないようです。
これがキエーヴォかバーリの選手であったら、
起訴もされないなんてことは、
あり得なかったかもしれません。
さて来年の1月には、
もうひとりの華やかな選手が
イタリアサッカーに戻ってきます。
デヴィッド・ベッカムがふたたび、
ACミランのユニフォームを着るのです。
といっても今回は今までと異なり、
大げさな金額の契約はないでしょう。
エンポリオ・アルマーニの下着で
ポーズをとったころの彼とは、
もう同じイメージではありませんからね。
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それでもベッカムが契約した理由は、
来年のW杯南アフリカ大会に招集されるために、
ベッカムはヨーロッパで
プレイしていなければならないからです。
そのためにACミランと契約をしたのでしょう。
さて、ベッカムにかわる
エンポリオ・アルマーニのキャラクターには
クリスチャーノ・ロナウドが選ばれました。
最近の世界的調査で、
彼が、男女に共通したセクシーシンボルだと、
決定したからです。
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香水、ヘアローションなど、
美容の商品については、
すでにロナウドが大々的に起用されていますが、
ヌードやセミ・ヌードのポスターは、
これからというところです。
ドルチェ&ガッバーナは、
ガットゥーゾ、ザンブロッタ、カンナヴァーロらの
下着一枚だけの姿を撮影していますが、
今度はクリスチャーノ・ロナウドの番です。
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数ヶ月のうちにアルマーニの下着姿で、
その美しいおへそを披露するでしょう。
この契約は2500万ユーロ近い値段だと
言われています。
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どうもイタリアサッカーは,
かつてのようにチャンピオン選手たちを
生み出すというより、
モデルたちを生み出しているようですね。
made in Italyのブランドらが、こぞって、
ロナウド、ベッカム、カカ、ガットゥーゾ、
ピルロ、ザンブロッティ、などなどの選手たちの、
すべすべした輝く肉体を見せるために、
大金を準備しているらしいのです。
美学上から見て格別に美しいとは思えない
ピルロやガットゥーゾまでが、
なんの恥じらいもなく
彼らの肉体を見せびらかします。
もちろん美男であることは
サッカープレイに何の影響も与えません。
たしかに客観的に見ても
ベッカムやクリスチャーノ・ロナウドは美しいとしても、
他の多くの選手たちは、美男でもなんでもなく、
それでも大いに愛されています。
ところで、ぼくは、
やはり整った顔立ちのカカを
ベッカムらと並べませんでしたが、
それは彼が、
多くのマンマたちが自分の息子にしたいと願う、
良い子タイプだからです。
ぜんぜんプレイボーイ風ではありませんから。
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一方、かつてのアズーリの監督だった
ロベルト・ドナドーニは、昨年、
代表チームからナポリへ移動しましたが、
ここを解雇され、マッツァーリが後を継ぎました。
他の監督たちもこれに続きそうです。
ACミランで醜態を重ねているレオナルド監督は
崖っぷちにおります。
鳴り物入りでインテル監督になった
モウリーニョまで‥‥。
インテル会長のマッシモ・モラッティは、
UEFAチャンピオンズ・リーグ敗退を受けて
(あと2試合しか残っていないのに、
2点しか持っていませんから)
彼を解雇するのは確実と思われます。
モウリーニョが「スペシャルな人」として
世界中に知れていたのは、
今や昔というところでしょうか。