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2011年2月2日から、
『クーザ』はいよいよ幕を開けます。
これまでのシルク・ドゥ・ソレイユのショーとちがうのは、
『クーザ』には英語が使われている、ということです。
クラウンアクトが豊富な『クーザ』が
日本のユーモアの文化を
どうやって取りいれていくかが
今回のおもしろいところだと
芸術監督のアダム・ミラーさんは
おっしゃっていました。
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「そのためにいちばん重要なのは
日本の観客のみなさんの反応を
しっかりと見るということだろうと思います。
お客さまというのは、
どんなにたのしくなくても、拍手をすることはできます。
けれども、笑いというのは自然に起こるものですから、
クラウンにとって、ぼくたちにとって
笑ってもらったということは
いちばん意味の大きな反応です。
これから日本公演に向けて、
いろんなニュアンスをつくりあげていくと思います。
もしかしたら、日本の公演期間中に
クラウンアクトはどんどん変わっていくかもしれません」
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まもなく開演、のこのとき、
テントの外のベンチに座っていた
ふたりの女性に
お話を訊いてみました。
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写真左の方が以前ラスベガスで
シルク・ドゥ・ソレイユの『LOVE』を観て
たいへん感動したことから、
今日はご友人を誘って来られたそうです。
ええっと、ご出身はもちろん‥‥
「ええ、カナダのカルガリー、ここです」
シルク・ドゥ・ソレイユのショーを観るのは
何回目ですか?
「わたしにとっては2回目の
シルク・ドゥ・ソレイユです。
でも、『クーザ』ははじめて。
いま、とてもたのしみでわくわくしています。
シルク・ドゥ・ソレイユはすばらしいです。
華やかな祭典のようで、
とほうもなく並外れていて、
こんなものを観ることができるなんて、と
自分の目を疑うほどです。
日本のみなさんに、強く、おすすめします。
ぜったい観てまちがいありません」
次は、ご家族で来られていたみなさんに
お声をかけてみました。
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「みんな、それぞれ
ラスベガスで『オー』を観たり、
ツアーショーの『ドラリオン』が
カルガリーにやってきたときに
観たりしています。
私はというと、ケベックで
シルク・ドゥ・ソレイユのはじめてのショーが
はじまったときに観ました。
およそ20年くらい前なのかしら‥‥
何というタイトルのショーだったのか
憶えていません。
ずいぶん若いときで」
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「シルク・ドゥ・ソレイユは
最高のファンタスティックなショーです。
たぶん、世界にはほかに、
こんなものはないと思います。
ですから、みんな観るべき、と思います」
「絶対に、経験する価値があります。
みんな、人生で一度は
シルク・ドゥ・ソレイユのショーを
経験したほうがいいですよ、ほんとうに」
「大好きです!」
みなさん、笑顔です。
そして、ショーが終わり、
出口でも少しだけ
お声をかけてみました。
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「最高でした。ファンタスティックです。
観たことのないものが
こんなにもあるなんて、びっくりします。
とにかくすごいですよ!
これから日本に行くんですか?
ぜひ、おすすめします」
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「シルク・ドゥ・ソレイユは、カナダでは
少なくとも80%の人が知ってます。
ほとんどの人が知ってますよ。
日本の人たちも好きになってくれるだろうと
思います」
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シルク・ドゥ・ソレイユのビッグトップが
日本版となって
東京の原宿、
国立代々木競技場オリンピックプラザに
いま、来ています。
陽気でまじめで努力の人、ユリアさんも
ドキドキしてトラピスの本番に備えています。
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みんなのおとうさん的存在のアダムさんも、
生きることそのままを出すという
ステファンさんも、
1200点の衣装も、
スリリングなアクトも、
宝箱まるごと、
みんな来ています。
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シルク・ドゥ・ソレイユは、
そのショーごとに
脚本演出の
クリエイターを迎えます。
(『クーザ』の場合は
ディビッド・シャイナー、
『ゼッド』の場合は
フランソワ・ジラールというように)
それは、それぞれのクリエイターの
ユニークさ、感性を取り入れて
そこによりそったショーにするためです。
中心にあるのは「人」という考えは、
そこにも貫かれています。
そして、それぞれのアーティストも同じことだ、
と芸術監督のアダムさんはおっしゃっていました。
裏方もアーティストも
それぞれの人のちからを
思い切り出して作り上げている舞台です。
それでは、みなさま
機会があったらぜひ
『クーザ』を観てみてください。
感想もお待ちしています。
以上、カルガリーからの
レポートでした。
それでは、「クーザ!!」
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(おしまい) |
2011-02-02-WED
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