![]() |
海馬。 頭は、もっといい感じで使える。 |
【プロローグ・その3】 みなさん、こんにちは! 前回の実験を、おぼえていらっしゃいますか? (※おぼえていないというかたや、 はじめて読むというかたは、こちらをどうぞ) ![]() 前回の実験によせられたたくさんのメールで みなさんがおこたえくださったとおり、あの画像は、 ![]() このように見えたのではないでしょうか? ほんとうにはないはずの線が、現れてしまう・・・ そして、そのように見えるのには、わけがあるのです。 ![]() 盲点の実験で感じていただいたように、 わたしたちの視野の中には、見えていない部分があります。 しかし、わたしたちはふだん、 なぜそれに気づかないのでしょう? ![]() それは・・・ 「脳は、都合の悪いことをすごく嫌うから」なのです。 脳は、おかしなことが起きると、 「自分にわかるように」理解をしてしまいます。 自分がいま見ているものに対して、 何とか整合性を持たせようとするのです。 ![]() 「上には線があり、下にも線がある。その中間は見えない」 そんな時に、脳がもっとも合理的に感じられるのは、 「その中間にもおなじように線がある」 ということになります。だから、上下をつなげてしまう。 ![]() 人間は、見たいようにしか、ものを見ない。 これが、脳を理解する際の、大前提になるのです。 脳は、目の前に展開している現実に対して、 整合性が保てなくなることを、とても嫌います。 わけがわからないままだと、理性を保てないからです。 ![]() こうした脳の性質は、ふだんの生活においても 勘違いのもとになるかもしれません。 現実を、常に自分の都合のいいほうにねじまげて、 自分が混乱しないようにものを見たがるわけですから。 ![]() では、今日も最後に、簡単な実験を紹介します。 ぜひ、やってみてくださいね。 ![]() このように、10円玉と100円玉を用意して、 あいだに、ノートのような仕切りをつくってください。 そして、下記のように、 右目が100円玉だけを、 左目が10円玉だけを見られるような 体勢を取ってみてください。 ![]() ・・・あなたの目には、何円玉がどのように見えますか? この実験の結果も、脳の性質とかなり関係があるのです。 こたえは、次回のこのページでお伝えします。 「こんなふうに見えたよ」というご意見を、 postman@1101.com こちらまで、「脳」という件名で お送りいただきますと、たいへんうれしいです。 ※次回は今週木曜日におとどけ。おたのしみに! |
2002-04-30-TUE
![]() 戻る |