第223回
8つの木の数珠ができた。
ほぼにちは。
四国の坊さん、ミッセイです。
僕の住んでいる、
栄福寺には、
結構、色々な果物がなっているのですが、
さっき、
お寺の境内を歩いていたら、
石の机の上に、
ブンタンが積んであって、
「ご自由に食べてください」
というメモが置いてありました。
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たぶん、
母親が置いてくれたんだと思います。
栄福寺の文旦は、
消毒していないので、
小さくて黒ずんでいますが、
すごくおいしいですよ。
きのうお寺であった、
六十一回忌の法事では、
施主の奥さんに手作りの赤飯と、
よもぎ餅を山盛り頂きました。
おいしかったなぁ。
なにかをもらったり、
あげたりすることって
難しいけれど、
なんだかうれしい時もあるね。
そういえば、
僕は誰かにプレゼントする時に、
商品を選ぶのって大好きです。
* **
以前、
この「坊さん」でも書いた、
「両界マンダラ」
の購入資金の一部を集めるための、
色々な「木」を使った数珠ですが、
ようやく完成しました。
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強すぎる色を除いてもらったり、
光沢を落としてもらったりしながら、
結局、八種類の木を使いました。
使った木は、
「シャム柿」
「鉄刀木」(たがやさん)
「堆朱」(ついしゅ)
「栴檀」(せんだん)
「正梅」(しょううめ)
「欅」(けやき)
「柘植」(つげ)
「檜」(ひのき)
という木です。
いろんな木があるもんだねー。
ヒノキを入れる事が出来たので、
ちょっと香りもします。
これに、
密教の儀式でも大事にされる水晶の玉を、
二つ入れて、
一番大きな玉に、
「栄福寺 両界曼荼羅」
と刻銘してもらって、
(よく彫れるねぇ。機械らしいです。)
完成です。
実は、
結構前に数珠自体は完成していたのですが、
まだ本堂で拝んでいなかったんです。
これは重要です。坊さんだもの。
寄進第1号は、
法事のたびに催促してくれていた、
地元の檀家さんが家族みんなで、
寄進してくれました。
僕はこの数珠の、
「いろんな違うヤツが、輪になって。」
みたいな姿が、
けっこう気に入ってしまったので、
栄福寺のシンボルマークみたいにしたいな、
とも思いました。
個人的には、
出かける時は、
ネイティブ・アメリカンの
シルバーアクセサリーと合わせたり、
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生まれて初めて買った、
知り合いの作った、
皮と真鍮のとリングと合わせたりして、
楽しもうと思っています。
せっかく、
仏教を仕事にしているのだから、
みんなと気軽に仏教とつきあうために、
また、なんかつくりたいなぁ。
今、
納経所に行ったら、
お遍路さん第1号がさっそく、
寄進してくれたようです。
うれしいなー。
ミッセイ |