第205回
ラダックへ!
(チャチャプリ寺、リズン君、アルチのホテル。)
ほぼにちは。
ミッセイです。
(旅シリーズの続きです。)
チベット密教の宝庫、
ラダックを訪れた僕達は、
さらにゴンパ(お寺)を目指します。
“宝の山”
アルチ寺の後に僕達が足を運んだのは、
チャチャプリ寺です。
アルチ寺から歩いて行くことができる、
丘の上のお寺なのですが、
ここで、
ラッダクで僕達を案内してくれる、
ガイドのお坊さんリズン君を紹介します。
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やはりリズンも英語を話します。
こういう時は、
やっぱり英語がほとんど話せないのが残念です。
(NOVAも止めたしなぁ。)
へたな英語で、
できる限りの話をしてみると、
彼は、
普段はインドのダラムサラの、
ダライラマのいるお寺にいるようです。
ただ13歳から18歳までは、
ラダックのお寺にいたらしく、
ラダックの事もガイドすることができます。
「ダラムサラのお寺は、
こういう仕事でぬけられるの?」
と不思議に思った僕は聞いてみました。
「今はバカンスなんだ。
1ヶ月のサマーバカンス。」
なんと。
お坊さんにも、
バカンスがあるんですね。
ぜひ、見習いたいと思います。
なんとなく、
リズンと気があった僕は、
フリータイムに二人で買い物に行ったり、
可能な限りの話をしました。
チャチャプリに登る途中の岩場では、
子供達が遊んでいました。
そして、
僕達を見ると興味津々。
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外国人って観てると、
おもしろいもんなぁ。
僕も子供の頃そうだったから、
この気持ちはよくわかります。
現在、チャチャプリ寺は、
無住(むじゅう、住職や坊さんのいないこと)
のお寺になっています。
でも、
アルチ寺から時代は下るし、
技術的にはアルチ寺ほどでは、
ないらしいのですが、
ここでも様々なマンダラ、
仏の壁画を見ることができました。
さぁ、
チャチャプリ寺の中に入っていきましょう。
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ここの壁にも日本では、
見られないマンダラが無数に描かれています。
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北堂の法身普賢マンダラ
おもしろい形だよね。
どうしてこんな形ができあがるのだろう?
この6つの四角形の中央に、
描かれた仏の色に注目するとおもしろいのですが、
ちなみに、
中央輪の普賢法身は青色、
東方輪の毘盧遮那(ビルシャナ)は白色、
東南輪の宝生は黄色、
西南輪の無量光は赤色、
西北輪の不空成就は青色、
東北輪のあしゅくは青色で描かれています。
青色の肌を持った仏に、
人々はどんな思いを込めたんでしょうね。
こういうことも、
頭をすこし立ち止まらせて、
しばらく少し考えてみると、
すごくおもしろいことだと思いました。
その他にも様々なマンダラが、
僕の心の中の、
いろいろな「イメージ」や「記憶」に、
ノックやキックをすればいいなと
思いながらマンダラを見続けました。
みんなは、
どんな風に感じる?
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秘密集会マンダラ
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カーラチャクラ マンダラ
本当に壁という壁に、
仏の姿が描かれています。
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奥の暗闇に
お堂の窓から光が射し込んだと思ったら、
そこにもやはり仏の姿が。
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「仏」という言葉の響きが、
どんどん意味を超えて、
自分や誰かの身体や心の中にあるものとして、
思えるような気がしてきます。
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それは、
「存在の確信」
のような思いよりも、
「これは誰かの名前ではなく、
自分を含んだなにかの名前だなぁ。」
みたいな気分でした。
その時、僕は、
空海の言葉、
「仏というのは、
誰の名前かというと、
それは自分の心の王の名前なんだ。」
(たしか
「シャナ(遮那)は誰の名ぞ、
それ我が、心王なり。」
という言葉だったと思う。)
という言葉を同時に思い出しました。
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チャチャプリ東堂の4種のマンダラ。
中央上の仏は六本の手を持った観音さん。
中央下の仏は緑ターラー。
チャチャプリ寺を後にした僕達は、
今日のホテル「アルチ リゾート」に向かいます。
「すごい名前だな。
プールでもあるんじゃない?」
という声もあがっていたんですが、
えーっと、
こんな感じです。
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ベットの隣には、
力強くローソクが鎮座しているわけですが、
これは電気が
夜の8時から11時しか点かないからです。
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ちなみにお湯は、
朝、夕方とも、
1時間ずつしか使えません。
(6時半から7時半)
でも、
窓からは花が綺麗に見えるし、
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言うことはありません。
それに正直、
なんかキャンプっぽくて、
ワクワクしてきました。
ホテルに着いた後は、
高地に慣れるため、
長めの自由時間でしたので、
前にも書いたとおり、
アルチゴンパに、
もう一度、ひとりで行って拝みました。
そして、
帰りに通った道のお店で、
プレゼントにしようと思って、
ネックレスをふたつ買いました。
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ふたつで500ルピーで交渉成立。
流通貨幣はインドルピーで、
1ルピーはだいたい2.5円です。
紙幣の肖像画の多くはガンジーでした。
夕食の時間に、
「アルチゴンパに
もう一回、行ってきましたよ。」
と言うと、
みんなから、
「元気やなー。」
「はしゃぎ過ぎやで。」
と笑われたんですが、
今思うと、
この時、はしゃぎすぎてたのかなぁ。
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ちょっと不思議な雰囲気な、
アルチリゾートの夕食場所。
ミッセイ
(続きます。)
お知らせ。 |
講談社から刊行中の雑誌、
『週刊 四国88カ所 遍路の旅』で、
栄福寺掲載号の20号が発売になっています。
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55番の南光坊さん、
56番の泰山寺さんと共に、
57番、栄福寺の境内や仏様、
咲いている花なんかを写真でも、
見ることができますよ!
僕も、
「月を見ていると、
照らされた光も光だと思う。」
というような、
短い文章を寄せています。
なお、
この号の巻頭インタビューは、
建築家の安藤忠雄さんです。
夕日に照らされた、
瀬戸内海としまなみ海道の、
表紙が目印なので、
興味がある方は、
のぞいてみてくださいね。 |
四国88カ所のお寺が88枚の切手になります。
原画の撮影は「坊さん」の文章の中でも、
何度か登場した三好和義さんです。
栄福寺は11月5日発売の第一集、
20ヶ寺の中に収録されます。
(紅葉が綺麗な秋の風景)
全国の郵便局でも、
通信販売の申し込みが出来るようですよ。
詳しくは、こちらまで。 |
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