博士 |
諸君!
今週の味写は先日からの予告通り、
夏の特別企画!
味な心霊写真を大発表するぞ〜い! |
アジオ&アジコ |
わ〜い!
心霊だ! 心霊だ! 夏の風物詩だ〜! |
博士 |
図らずも写ってしまった、
さまよえる霊たちをみなさんと味わうことで、
手厚く供養しようという寸法じゃ。 |
アジオ |
わ〜い、供養だ!
ナンマイダブ、ナンマイダブ‥‥ |
アジコ |
ナンマイダブ、ナンマイダブ‥‥ |
アジオ |
どうぞ、この夏の間に
25メートル泳げるように成りますように‥‥
ナンマイダブ。 |
アジコ |
私は素敵な恋が出来ますように‥‥
そして秋には後腐れのない
別れ方ができますように‥‥ナンマイダブ。 |
博士 |
それ、供養と違ぁ〜う!!
なに心霊写真に己の願望を託しとるんじゃ〜い! |
アジオ |
え?
違うの? |
博士 |
供養とは故人の安らかな眠りを願うことじゃ。
オモチャや洋服をおねだりすることじゃないぞい。 |
アジコ |
な〜んだ。
じゃあさっさと成仏したほうがいいわね。 |
博士 |
この現代っ子め。
しかし世の中これじゃあ霊も大変じゃの。 |
アジオ |
怖がらせようなんて、古いよ! |
アジコ |
これからは霊も、
エンターテイメントの時代よ! |
博士 |
え〜い、分かったわい!
ではエンターテイメント時代の
味な心霊写真をたっぷり紹介するぞい! |
アジオ&アジコ |
わ〜い!
待ってました! |
博士 |
まず1枚目はハンドル・ネーム
ともちさんからの心霊味写だぞい! |
アジオ&アジコ |
ギャ〜〜〜〜〜〜〜ッ!! |
アジオ |
お、お姉さんの肩に! |
アジコ |
子供用自転車に乗った、
サラリーマンの霊が!! |
博士 |
大人になんかなりたくない!
いつまでも大好きなオモチャに囲まれて、
お母さんと一緒に女湯に入れた、
あの頃に戻りたい‥‥
そう強く願いながら死んでいった
哀しいサラリーマンの霊なのじゃ‥‥ |
アジオ |
なんていじましいと言うか‥‥ |
アジコ |
情けないと言おうか‥‥
でも成仏しきれない強い想いが彼にはあったのね。 |
博士 |
はじめて自転車に乗れた日のことが、
鮮烈な印象として彼の中にあったんじゃろう。
霊界に旅立つ前に、
もう一度その感覚を味わいたかったのじゃ。 |
アジオ |
補助輪なしで自転車に乗れたことが、
この人の人生とって一番の思い出だったんだね。 |
アジコ |
その後ナニして生きてたんじゃい!
って気もするけど‥‥
この姿を見るとなぜか愛おしいわ。 |
博士 |
思い出は少なくとも、
そのひとつひとつが輝いておればいいじゃないか。
気の済むまでこの世とあの世の狭間を
パトロールして欲しいぞい。 |
アジコ |
この霊に危険性は? |
博士 |
無しじゃ。
たとえあっても我々が納得出来んじゃろ。
この霊じゃ。 |
アジコ |
そうね。
子供用自転車に乗ったサラリーマンの霊って‥‥
怨霊としての説得力に欠けるもん! |
博士 |
そっとしておきたいの。
この霊にとっては見て見ぬふりが一番の供養じゃ。 |
アジオ |
パトロール中、
邪魔しちゃ悪いもんね! |
博士 |
うむ。
では次の心霊写真を紹介するかな。 |
アジコ |
お次はハンドル・ネームchiakitさんからの
投稿です! |
アジオ |
げ‥‥元気玉だ!! |
アジコ |
ホントだ!
よくマンガの主人公が
「気」を集めて作る光の玉みたい!
ナゼ? |
博士 |
上京した子供たちに、
自分たちの「元気」を見せたかったんじゃろう。 |
アジコ |
子供たちも仰天よねえ。
こんな神秘的な表現で
親の健在ぶりを見せられたら‥‥ |
博士 |
この村では月に一回、
子供たちと離れて住む親たちが集まって、
こうして「元気玉」を作るのじゃ。 |
アジオ |
ここにいるたくさんのお年寄りの元気が集まって、
あの光の玉になるんだね! |
アジコ |
地球人なの?
この人たちは?! |
博士 |
世の中にはまだまだ私たちの知らない
特殊な能力を持った人々が、
人知れずこうした儀式を行っているのじゃ。 |
アジコ |
作った「元気玉」はどうするのよ? |
博士 |
子供たちに見せるため、撮影した後は‥‥
多分レクリエーションに使うんじゃろ。 |
アジコ |
どんなレクリエーションよ! |
博士 |
ハンカチ落としのハンカチ代わりとか‥‥ |
アジコ |
ハンカチ落とし!? |
博士 |
フットサルのボールに使ったりとか‥‥ |
アジオ |
フットサル!? |
博士 |
‥‥なにしろ彼らの儀式には
いまだ公表されてない謎が多いもんでな。
私の知るところでは、それくらいじゃ。 |
アジコ |
実は全然知らないクセに。
でも親がこんなに元気だと子供も安心ね。 |
アジオ |
ホント!
まるでコンパクトカメラのフラッシュのような、
まぶしい元気だもんね! |
アジコ |
そうね。もうほとんどコンパクトカメラの
フラッシュと言い切っていいほどの輝きだわ。 |
博士 |
うん。
では限りなくコンパクトカメラの
フラッシュに近い心霊現象を味わったところで
次の写真じゃ! |
アジコ |
はい!
お次はハンドル・ネーム
無法松さんからの心霊味写です! |
アジオ |
キャ〜〜!
男の後ろに落ち武者の霊が! |
アジコ |
博士、鑑定お願いします! |
博士 |
うん。
これは戦国期というより、
明治に入ってから作られた観賞用じゃな。
しかし細工はいい仕事をしておる。
鑑定額はズバリ80万円じゃ。 |
アジオ |
お宝鑑定じゃないよ!
心霊鑑定でしょ! |
博士 |
おお、そうじゃった!
う〜ん、これはやっかいな地縛霊じゃぞい。 |
アジコ |
聞かせてもらいましょうか。 |
博士 |
この場所では昔、大きな争いがあった。
つまり合戦場の跡じゃな。 |
アジオ |
やっぱり。 |
博士 |
これはそこで亡くなった武者の霊じゃ。 |
アジコ |
彼はどんな武者だったの? |
博士 |
戦国時代といえど、
誰もが手柄を求めた武者だったわけじゃない。
中には争いを好まぬ平和主義者もおったのじゃ。 |
アジオ |
この武者もそうだったの? |
博士 |
そう。
しかし止む得ぬ事情で戦場に赴いた彼は、
ある奇策をとったのじゃ。 |
アジコ |
どんな奇策? |
博士 |
死んだフリ作戦じゃ。 |
アジオ |
死んだフリ! |
博士 |
合戦序盤で死んだフリをして、
ほとぼりが冷めるころ生き返れば
痛い目に遭わずに済むと踏んだんじゃろ。
しかしそこに悲劇があった。
死んだフリをした男の後頭部に
馬の足が激突したんじゃ。
男はそのまま息を引き取ったが
自分ではまだそのことに気づいておらん。 |
アジコ |
じゃあ、いまだに死んだフリを
続けているのね‥‥ |
アジオ |
え?
死んだフリって‥‥もしかして‥‥ |
博士 |
こんなに堂々と
革張りチェアーを独占する地縛霊は
初めてじゃぞい。 |
アジオ&アジコ |
そっちか〜い!! |
アジオ |
後ろの武者は?! |
博士 |
だから、そっちは80万じゃよ。 |
アジコ |
うかつだったわ。
こんな飲み会でダウンしたような坊主頭が、
地縛霊だったなんて。 |
博士 |
時代に合わせたファッションで
死んだフリを続ける、健気な霊じゃ。 |
アジオ |
生き返るか、成仏するか
ハッキリしてよ! |
博士 |
さて、今週の発表はここまでじゃ。 |
アジコ |
心霊味写スペシャルは来週も続きま〜す! |
アジオ |
来週火曜日までなら投稿もまだオッケー!
滑り込みのこじつけ心霊写真をお待ちしてま〜す! |