

アジオ&アジコ |
博士、こんにちは〜! |

博士 |
やあ、こんにちは!
この「ちょいモテ」オヤジになんの御用かな? |

アジオ |
なんだよ。
その「ちょいモテ」オヤジって。 |

博士 |
ふふふ、40代男性の新しいライフスタイルじゃよ。
聞くところによると、そんなテーマを掲げた雑誌が
ズイブン売れてるそうじゃないか。
これからはワシらオヤジが
「ちょいモテ」の時代なんじゃよ。 |

アジコ |
それって、いつも腸と胃がモタれてる
成人病予備軍のこと? |

アジオ |
それで「腸胃モテ」か‥‥。
博士の口臭ヒドいもんね。 |

博士 |
そう、そう!
自分だけの口臭で個性を演出。
夏の胃腸薬!
ワンランク上を狙うなら漢方でキマリ!
技アリ万歩計でセレブな腰回り‥‥ってオイ!
そんなライフスタイル誰が憧れるんじゃ! |

アジコ |
でも「ちょい」って部分がイヤラシイわね。
いったい目的は何なのよ。 |

博士 |
ん?
いや、特に目的は‥‥ |

アジオ |
じゃあ、ただモテたいだけなの?
だらしなく‥‥ |

博士 |
‥‥だらしないかな? |

アジコ |
イメージできないのよ。
そのオヤジがただ、ぼんやりモテてるって状況が。 |

アジオ |
なんだかセコいよ!
考え方が。 |

博士 |
うるさいわい!
そりゃワシだってハッキリとストレートに
混じりっ気なくモテたいわい!
しかしオヤジの恋愛には
失うモノが多すぎるんじゃ!
モテたいけどその先はナシ!
だからこそ控えめに言っとるんじゃないか!
この悔しさ、切なさが子供にわかるか! バカ!
うえ〜ん! モテたいよ〜! |

アジオ |
あっ、泣いちゃった。 |

アジコ |
言い過ぎたかしら?
大人には立場上、
言いたくても言えないことってあるもんね。
でも博士は「ちょいモテ」どころか
めちゃモテよ! |

博士 |
え?
そうなの? |

アジオ |
頭には年中ハエがたかってるし、
体にはダニのキスマークがいっぱい‥‥ |

博士 |
全部、害虫かい!
でもメスならいいや! |

アジコ |
たくましいわね‥‥。
じゃ、博士も立ち直ったところで
今週の味写の発表で〜す! |

アジオ |
ハンドル・ネームきいさんから。
こんな作品で〜す! |

アジオ |
なんだろう‥‥?
このひとりと一匹から漂う重苦しいムードは? |

アジコ |
赤、青、貴‥‥色の三原色が
こんなに哀しく見えたのは初めてよ。 |

博士 |
ワシが先週行った職安でも、
みんなもっと明るかったぞい。 |

アジコ |
声掛けづらい雰囲気よね‥‥ |

博士 |
野外でサル連れてこの深刻さじゃな
‥‥周囲もどう反応すればいいのか分からんぞい。 |

アジオ |
隅っこで 体育座りの 猿回し
‥‥ダメだ! 俳句にしても更に哀しい! |

アジコ |
それにしてもシブいおサルさんね。
この横顔なんてまるでベテラン芸人が
楽屋で見せる素の表情だわ。 |

アジオ |
舞台裏じゃ、完全に立場も逆なんだろうな。
人間なんて駆け出しの「坊や」扱いさ。 |

博士 |
先ほど演目が終わったところで、
いまはその反省会かな?
師匠のサルが、新人の猿回しに
ダメ出しの最中なんじゃろ。 |

アジコ |
じゃあ、久しぶりに
この猿回し君とおサルさんの会話を
シュミレーションしてみない? |

アジオ |
待ってました!
猿回しの裏側を完全生中継だい! |

博士 |
よし!
じゃあ、早速始めるぞい! |