

アジオ&アジコ |
博士、こんにちは! |

博士 |
やあ、ふたりともこんにちは。あ〜熱い。 |

アジコ |
たしかに近頃は、温かいけど‥‥ |

アジオ |
まだ、暑いってほどじゃないんじゃない? |

博士 |
サロンパスの貼り過ぎで、
背中がたまらなく熱い‥‥ |

アジオ |
じゃあ、剥がせば? |

博士 |
しかしそれが‥‥心地よい!! |

アジコ |
なんだ、そりゃ。 |

アジオ |
博士、肩こりヒドいの? |

博士 |
実はそうでもないんだけど、たまにやるのじゃよ。
背中をサロンパスで埋め尽くして、
その過激な効能に身をゆだねる。
しばらく我慢するとやがてトランス状態に‥‥
こりゃ麻薬じゃな。 |

アジコ |
‥‥バカじゃないの? |

アジオ |
平気なの?
サロンパスそんな使い方して‥‥ |

博士 |
ワシほどの鍛えられた背中があって
はじめて可能な荒技じゃ。
よい子はくれぐれもマネせんようにな。 |

アジコ |
しないわよ! そんな変態行為! |

博士 |
まあしかし、
みんな自分だけの楽しみはあるはずじゃ。
人には言いにくい密かな楽しみがな。 |

アジコ |
まあね、無いこともないけど‥‥
わたし柿の種の種とピーナツをよりわけて、
種だけ口いっぱいにほおばるのが好きよ。 |

アジオ |
ボク、電気のヒモの先に付いてる
小さなプラスチックを、
鼻の穴に押し込むのが好き! |

博士 |
うん。
たまには仲間たちと、そんな密かな楽しみについて
話し合うのも味わい深いものじゃぞい。 |

アジオ |
ボクたちからの味な提案だね! |

博士 |
ふむ。そういうことじゃ。
では今週もワシらの密かな楽しみ、
味写の世界にみなさんをご招待しようかの! |

アジオ |
は〜い!
まずはハンドル・ネームむーみんさんからの
作品で〜す!
|

アジオ |
なんて濃厚な味わいなんだ! |

アジコ |
‥‥久々の真打ち登場ね。 |

博士 |
おじさんの厳しい表情がたまらんな。
とにかく歌に関しては一切の妥協を認めん!
そんな気迫がビンビンと伝わってくるぞい‥‥ |

アジコ |
彼女もさぞや歌いづらいでしょうね‥‥
こんな重苦しい雰囲気の中
マイクを握らされて‥‥ |

アジオ |
選曲の時点で怒鳴られそうだもんね。
「ヤイコ? 知らんっ!!」って。 |

アジコ |
軍歌と昭和歌謡以外は歌えない空気よね。 |

博士 |
現場の空気は想像を絶するものだったはずじゃ。
ほら、その証拠に‥‥ |

アジコ |
ふたりに挟まれたおばあさんね。
完全に限界を超えてるわ。 |

アジオ |
固唾を飲み過ぎかな?
アゴの筋肉が疲れ果ててるね。 |

博士 |
心優しいおばあさんに、
この状況は耐えきれなかったのじゃろう‥‥ |

アジコ |
ひと足お先に次のステージへ向かったのね。 |

アジオ |
なんだか、もう‥‥味わいの範疇外だよ! |

博士 |
しかし後ろの習字がまた味わい深いな! |

アジコ |
朝顔、うみ、天の川‥‥
習字ではお馴染みのことばの中で、
ある単語だけがひときわ異彩を放っているわね! |

アジオ |
「ハン」だね! |

アジコ |
ハンコのハン?
チャーハンのハン?
チンギス・ハンのハン? |

博士 |
なんでまた、
これほど捉えどころのないことばを‥‥ |

アジオ |
深い理由があってのことか、
ただの思いつきなのか? |

アジコ |
書ける文字が、たまたま
この2文字だけだったのかも知れないわね。 |

博士 |
そして、優秀作だからなのか?
単なる標語なのか?
がいまひとつ判然としない離れた位置の
「火の用心」。
隅から隅まで味わいどころ満点の作品じゃな! |

アジコ |
ええ!
とてもいち日では味わいきれない、
巨大テーマパークのような作品だわ! |

アジオ |
貴重な休日が丸つぶれだよ! |

博士 |
いやはや、久しぶりに味写の底力を
見せつけられた思いじゃな。
よし、ではこの勢いでアジコさん、
次の作品じゃ!! |

アジコ |
はい!
続いてはハンドル・ネーム織部さんからの
作品で〜す!
|

アジコ |
まあ! なんて屈託のない笑顔なの? |

アジオ |
見ているこっちまで、幸せになるね! |

博士 |
カニピラフが果たして、
彼の中でどんな存在だったのか?
考えずにはおられんな。 |

アジオ |
ボクにはわかるな! 彼の気持ちが。 |

アジコ |
どんな気持ちよ。 |

アジオ |
全ピラフ制覇が、彼の念願だったのさ! |

アジコ |
全ピラフ制覇? ユニークな野望ね‥‥ |

アジオ |
あらゆるピラフを食べ尽くした彼にとっての
最後のピラフ、それがこのカニピラフだったのさ。 |

アジコ |
カニピラフなんてどこにでもあるじゃない。 |

アジオ |
ただのピラフじゃ意味がないんだ。
彼の美意識にかなう究極のカニピラフ、
それがやっとこの北の大地で見つかったのさ。 |

博士 |
これはその夢が完結した瞬間の、
会心の笑顔というわけか。 |

アジコ |
私は違うと思うな。
このカニピラフはどうしても彼女に見せたかった
カニピラフなのよ。 |

アジオ |
どういう意味さ! |

アジコ |
彼女はいま病床に伏せているの。
お医者様も手の施しようがない難病でね。
それで彼は彼女を元気づけるために、
ある決意をしたの。 |

博士 |
どんな決意じゃ? |

アジコ |
ピラフにカニをあしらった料理を発明して、
彼女の生まれ育ったこの町の名物にしようってね。 |

アジオ |
彼がカニピラフの発明者だったのか! |

アジコ |
数々の困難を乗り越えて、
彼はついに想いを実現したわ!
だからこの笑顔はただの笑顔じゃないの。
病床の彼女に向けられた、愛のエールなのよ! |

博士 |
泣ける話じゃな。でもなぜカニピラフなんじゃ? |

アジコ |
彼女、蟹江敬三さんの大ファンだったの‥‥ |

博士 |
‥‥‥‥そうじゃったか。
これからカニピラフを食べるときには
彼と、蟹江氏の顔が
イヤでも浮かんできそうじゃな。 |

アジオ |
まさにあと引く、味わいだね! |

博士 |
まったくじゃ!
さあおふたりさん、
今週のお味はいかがだったかな? |


アジオ&アジコ |
は〜い! とっても刺激的なお味でした!
むーみんさん、織部さん!
ごちそうさまでした〜!! |

博士 |
ふむ。元気な返事じゃ!
それではみなさん!
これからもこの血行不良の中年に、
味写という名のサロンパスを
どんどん送りつけて下さいな! |


アジオ&アジコ |
よろしくお願いしま〜す!!
|