ボーズ |
あの、最近、手を出しはじめちゃって、
ヤバいなあと思ってるのが
『お〜い!竜馬』なんだけど。 |
── |
これは、コミックスじゃなくて? |
ボーズ |
うん。コンビニで売ってるやつ。
あるじゃん? 最近、こういうの。 |
── |
うん。ちょっと悪い紙で安くて厚くて。 |
ボーズ |
そうそう。でね、その、
『お〜い!竜馬』はね、
昔ね、全巻持ってたのね(笑)。 |
── |
おいおいおいおい。 |
ボーズ |
ふつうのやつで。オリジナルで。 |
── |
え、それはどうしたの? |
ボーズ |
それはもう、だいぶまえに売っちゃった。
「もう何度も読んだし」みたいな感じで、
ふつうに古本屋かなんかに。 |
── |
それも一大決心して売ったんでしょ?
「もういいだろう、これは」って感じで。 |
ボーズ |
そう。引っ越すときかなんかに。 |
── |
なのになんでまた‥‥。 |
ボーズ |
いや、いいタイミングで
コンビニに並んでるからさ。
うまいところ突くよねー。 |
── |
どうして「突かれちゃう」かな、この人は。 |
ボーズ |
でも、あるでしょ。こういうの。
コンビニで「おっ」って思うでしょ。 |
── |
‥‥そりゃ思うよ。『ドカベン』とか。 |
ボーズ |
『ドカベン』とかね。
ってまた『ドカベン』の話かよ! |
── |
いつか「ほぼ日」で
『ドカベン』のページをつくるのが夢です。 |
ボーズ |
それ、参加するわ。
いや、それはいいから。 |
── |
なんで買っちゃうかな、こういうの。 |
ボーズ |
いや、だからね、
コンビニで手に取るじゃん。「おっ」って。
昔、好きで読んでたやつだから。
レコーディングの合間の時間とかでさ。
そんで、1巻だけとりあえず買ってみたら、
やっぱりこれすげーおもしれえ! って。 |
── |
あははははははは。 |
ボーズ |
昔、ハマったわけだわ。
「おもしれえ!」だって。 |
── |
そりゃそうだけどさ。 |
ボーズ |
そりゃそうなんだけどね。 |
── |
あのさあ、昔ってさあ、
たとえば小学校から中学校とか、
中学校から高校とかさ、
以前自分がハマったものを振り返ると、
「なんでこんなものにハマったんだ、
オレは!」
っていうのでどんどん捨てられるじゃん。 |
ボーズ |
そうだね。 |
── |
でもさ、30超えるとさ‥‥。 |
ボーズ |
もうね。 |
── |
昔好きだったものはいまも絶対好き!
っていう状態になるよね。 |
ボーズ |
好き好き。なるなる。そうそうそう。
「あ、やっぱオレにドンピシャだ!」
っていう。 |
── |
そうそう。そろえ直したりとかして。 |
ボーズ |
「昔のオレ、えらいぞ!」みたいな。
買っちゃう。ヤバい。 |
── |
ヤバいねえ(笑)。 |
ボーズ |
ヤバい。で、またさあ、
捨てやすくつくってあるじゃん。 |
── |
ああ、ちょっと悪い紙でね。
捨てやすいから買いやすい、っていう。 |
ボーズ |
そうそうそう。
昔買ったやつにまた買わせようっていうのが
あらかじめもう企まれている。 |
── |
そこまでわかってるのに買ってる(笑)。 |
ボーズ |
そうそう。
「おまえら企業の考えることは
お見通しだ! 買った!」みたいな。 |
── |
ぜんぜんダメだわ。カモ。 |
ボーズ |
これって、まえも話したかもしれないけど、
ほかのジャンルでもあるでしょ。
CDとか余裕で買い直しちゃうでしょ。 |
── |
買っちゃう。 |
ボーズ |
買っちゃう。 |
── |
デジタルリマスタリングとかされると(笑)。 |
ボーズ |
買っちゃうよね。 |
── |
そんなもん、好きに決まってるもんね。 |
ボーズ |
好きに決まってるよ。
好きなCDだから、また買えるんだもん。
「これ、持ってるからもう1枚」だって。
意味がわかんない。 |
── |
ほんと、意味がわかんないよ。 |
ボーズ |
もう、最悪なのは、CDが増えてくると
「これ、探すより買った方が早えー」
とかいう話にもなってくるし。 |
── |
わははははははは。
iPodに1曲入れたいときなんかにね。 |
ボーズ |
もう、恐ろしいですよ。
それで新作をまったく買わないかというと
そういうわけでもなくてさ。
マンガの話に戻ると、新作も買うわけですよ。
『ホムンクルス』とかさ。『PLUTO』とかさ。 |
── |
ああ。 |
|
ボーズ |
進行中のものがつねにあって‥‥。 |
── |
で、昔の名作は何度も媒体を変えて。 |
ボーズ |
もう、まずい。もう、ほんとに。
そういう、無間地獄みたいな。
みんな、どうしてんの? |
── |
はははは、またそれだ。 |